【インタビュー】世界のレオさまご降臨!! 「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で史上最悪の男を演じる

世界の恋人! アラフォー世代を前に、むちゃくちゃ色気も増したレオナルド・ディカプリオを「恋学」が直撃! ナイスマンなレオ様が最新作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で演じた男は、欲望のままに突進する実在の株式ブローカーでウォール街のゲス野郎、ジョーダン・ベルフォートだ! この人間のクズを主人公に、映画ファンのカリスマ、巨匠マーティン・スコセッシと5度目のタッグで描くモノとは!? レオ様に直接聞いたよ。

同情するなら感動してくれ! 主人公は欲深く、権力を追い求め、溺れてゆく男――

Q:犯罪まがいの手口で巨万の富を築いて、稼いだカネで果てない欲望を満たそうとするジョーダン・ベルフォートって、トンダ下衆野郎ですよね! 彼の存在は、ご存知でしたか?

僕は彼の小説を6年ほど前に読み、面白い本だと思ったよ。この自伝は、今現在の社会が抱く問題を反映していて興味深かった。あの享楽的なライフスタイルや彼がウォール街で過ごした時代は、あらゆる道楽をやり尽くして、欲に取りつかれ、本質的に自分のことにだけ没頭していたと思う。その自伝で、彼はあの時代を真正面から誠実に、悪びれない姿勢で描いていたから、ぜひ自分でこの役を演じたいと長年思い続けていたってわけだよ。

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Q:それでスコセッシ監督がメガホンを握るように、ご自身が積極的に動いたそうですね?

 僕はどうしてもマーティンに、この作品の監督をしてほしいと思っていた。マーティンの強みやスタイルを生かせる作品だと思ったからだよ。資金を集めるまでには長い時間がかかったけれど、マーティンに働きかけて、「スタジオ主導では、この企画は生まれない!」、「こういうチャンスはめったにない!」と説得した(笑)。ありがたいことに、彼は監督することを快諾してくれたよ。それで、こうして映画化が無事に決まったという背景がある。

Q:ジョーダンの演技が話題になっていますが、演じてみて、どういう印象を持ちましたか?

実は8年間も演じたいと思っていたキャラクターで、題材だった。これは、社会への警鐘を鳴らす物語でもあるよね。人間というものは欲深い動物で、権力を果てしなく追い求めるものだよ。僕には――ジョーダンのような男が、いたるところを闊歩しているように思う。彼の失敗を経ても俄然、存在しているわけだ。だから観ている人の同情を買うとか、そういう小細工なしに正直でリアル演技を心がけた。彼はトコトンまで溺れてゆく男だからね。

スピーチのシーンでは教祖になったような気分で、酔いしれてしまったよ(笑)

Q:とにかくメチャクチャな人生を送る男なので、演技の対象としては楽しかったのでは?
 
ノリに乗ったハチャメチャでワイルドになった破滅的なシーンは(笑)、ジョナ・ヒル(ドニー・アゾフ役)と最強のドラッグをキメめるシーンだね。当然、演技プランはあったけれど、FBIが盗聴しているという危機感もあるわけで、とにかく無茶苦茶に演じたよ。いま思い返すと、まるで原始人かドラッグ・モンキーだったな(笑)。あれは、予想をはるかに超えたシーンだったよ。スピーチのシーンでは、僕は計算尽くのプランを練っていたけれど、いざやってみると、あれだけの群集の前で教祖になったような気分だった。ジョーダンのキャラクターに入ってしまい、僕自身が間違っていることを言っている彼に溺れたよ。酔いしれてしまったよ。

Q:そのジョーダンとは、よくお会いになったようですね? 彼と話をして、何か参考になったことはありますか? 共感とか同情する要素はありますか? 彼をどう思いますか?

彼とは何年もの間、よく話をしてきた。彼はしばらく社会から離れていて、相当な償いをして、人からダマし取ったものを返している。今は、とても立派な人生を歩もうとしているよ。人生でもヒドく、恥かしい行いをも打ち明けてくれた。僕も一緒に映画にして、本当の話を伝えようと言ったよ。そういう話をすると、彼は理解してくれて、彼の自伝本には書いていないけれど、実際に起きた何倍ものヒドい話を教えようと言ってくれたわけだ。

Q:映画の中では欲望のまま生きる下衆野郎ですからね。スコセッシ監督も交えて会合を?

マーティンの立場としては、ジョーダンとは距離を置いて、自分の観点を維持しようとしたかな。だから、僕は多くの意味で、仲介役をしていた。ジョーダンから聞いた、さまざまな情報をマーティンに伝え、時に「明日のセットに動物を連れてこられるか?」という話になることもあった(笑)。ジョーダンがある話をしてくれて、素晴らしいチームワークで、それを実際に映画に採り入れた。だから、すごく自由な形式の映画作りだったと思う。

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もしもこの業界で誰か一人と仕事ができると言われれば、マーティンを選ぶよ

Q:ところで、スコセッシ監督とは、映画監督と主演俳優という関係で、長く名コンビが続いていますね! 本作の場合は、ご自身がプロデューサーの立場も兼ねているわけですが。
 
もしもこの業界で、誰か一人と仕事ができると言われたら、マーティンを選ぶよ。とてもいい関係を築いていて、お互いに信頼しあっている。共通する感受性が、たくさんあることもわかった。やりたい映画のタイプも共通なので、お互いにシーンをどうすべきかわかる気もする。監督の存在は、映画作りとは何か? という考えを補ってくれるもの。時にはそういう基本を忘れ、人の意見で横道にそれそうになることもあるから、大切な存在だ。

Q:目下、本作を機に休業報道が出ています! そのような中、何か想うことはありますか?
 
僕は長いこと映画製作を続けて、今回は7年だ。そして、とても正しく作りたいと思っていた。どのフィルムメーカーと組み、どのスタジオで撮るかなど、自由度を大切にしたくて、相当に吟味したよ。本当にオトナの映画だからね。ブロックバスター・ムービーにありがちな爆破やアクションはなく、人間の闇や暗黒面を扱っている。真実も映し出している娯楽作品というわけだ。深刻な題材を扱っているので、今回はスコセッシ監督と二人三脚で、慣例にないまったく新しいアプローチで映画を撮る必要があった。だからジョーダンは、共感や同情を必要としないキャラクターで構わなかった。あるがままの、真実を見せなくてはと思ったわけだ。今回は、本当に最高のパートナーといい仕事になったと思う。

Q:今後もスコセッシ監督との名コンビで本作のような作品を生み出し続けてほしいです!
 
監督の言葉で、決して忘れない言葉がある。「こういう人たちを演じる時は、見かけをよくしようとか、行動を擁護しようとかせずに、本当の彼らの姿をそのままに見せれば、観客はわかってくれるものだ」って。本作を作るにあたって、心に引っかかっていたものがスッと取れた瞬間だったよ。どの作品についても言えることだけれどね。僕たちの関係は、彼は僕の指導者。一緒に仕事をしながら、多くのことを学ばせてもらっているって感じだ。そして、2008年前後、ジョーダンみたいな欲望や暗黒面が強い人間が経済界、金融界、世界経済の市場で幅を利かせたと思うけれど、だからこそこういうストーリーを映画にして語ろうと思った。リスキーなことでもあったけれど、正直に話すことが大切だと思ったよ。

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映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、大ヒット公開中。

(C) 2013 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

■取材・構成・撮影/鴇田 崇(OFFICE NIAGARA)


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