「Q:彼女の誕生日にサプライズでラブホを予約するってダメですか?(23歳男性・IT)」(ラブホの上野さん)

ご質問誠に有難う御座います。

とある産業の話をしましょう。今回、私は決して具体名を出しませんが、コラムを最後まで読んで今回取り上げている産業が何の産業のことか推測できないのであれば、失礼を承知でお伝えしますが社会を知らないかも知れません。
学生であればまだしも、社会人であれば恐らく今回のご質問者様と同じ致命的なミスを行うことと思いますのでくれぐれもご注意くださいませ。

そして「分かった! 今回の産業は〇〇だ!」と口にした方もまた社会を知らないと言わざるを得ないことを付け加えさせて頂きます。

さて、この産業は日本国内で約20兆円の規模を持っております。これは外食産業と同じくらいの規模であり、非常に大きな産業であると言えるでしょう。そしてこの産業で働く人間は約30万人。これはコンビニの従業員よりやや少ないくらいの人数で御座います。

そして、これが1番重要なことですが、この産業には「一切の違法性」が御座いません。

ここですでにこの産業が何のことを指しているか察した方もいらっしゃることでしょう。ですが口にしてはいけません。

Illuminated hotel sign taken in Paris at night

30万人と戦う覚悟はございますか?

ところでこの産業は「一切の違法性」が無いにも関わらず、不思議なことに「あの産業は違法だ!」と口にする方がいらっしゃいます。非常に不思議なことで御座います。
もちろん警察はこの産業は摘発しませんし「そんな違法性のあることは把握していない」ときちんと回答しております。
この国は法治国家ですから、この産業に違法性が無いのは明らか。不思議で御座いますね、何故「違法だ」なんて失礼なことを言う方がいるのでしょうか?

確かに、誰もが心のどこかでは「違法だ」と思っているかもしれない。
確かに、詭弁(きべん)にもならないような言い訳をしていると誰もが思っているかもしれない。

ですが法治国家と言うのは、裁判所が「違法」と言わないのであれば、それは合法なのです。勘違いをしてはいけません。法学的にはどうかは知りませんが、現実的には人を裁くのは法律ではなく、裁判所なのです。

そして、そこに立ち向かい戦うのであれば、命をかけなければならない。こっちが命をかけたくなくとも、相手は必ず命がけで戦ってくる。正しいかどうかなんて関係ありません。

たとえ論理的であろうとも、正当であろうとも、それが「違法」になれば、30万人が路頭に迷うのです。
この路頭に迷う30万人は立ち向かってきたものを決して許さない。それは正当性などでどうこう出来る問題ではないのです。
今日のご飯が奪われると思えば、人は人をも殺す。この基本原則を決して忘れてはいけない。

つまり少なくとも30万人と戦う覚悟がないのならば、決して「違法だ」など公に言うなと言っているので御座います。勘違いしないで頂きたいのですが、私は覚悟を持って「違法だ」と言う方が馬鹿だ、と言っているのでは御座いません。

例えば世界で3番目に市場規模が大きい商品。これが何か皆様はご存知でしょうか?

1位は石油。これは何となく理解できることでしょう。
2位は兵器。これも是非はともかく何となく察するところはあるでしょう。
そして3位は麻薬で御座います。世界中のどこに行っても基本的には違法なので、正確な人数は分かりませんが、どう少なく見積もっても10万を超える人数が麻薬産業に従事して働いていると言えるでしょう。

つまり麻薬を撲滅すると言うことは10万人の仕事を奪うこと。
もっと極端に言えば10万人を殺すということ。

それを知り、それを覚悟したうえで、国家は麻薬を叩き潰しているのです。10万人の中には子供もいることでしょう。
親が麻薬で稼いだ金で学校に通う無垢な子供もいるかもしれません。それを理解し、その子供の未来も命さえも奪う覚悟で叩き潰しているのです。

「子供が可哀そうだから麻薬産業も認めなきゃだめだよ」と言っているのではありません。「子供すらも殺す覚悟を持って、麻薬産業を叩き潰せ」と私は言っているのです。

麻薬に関して言えば、少なくとも日本はその覚悟を持って処罰を下しております。
もちろん必ずしも子供の命を奪うわけでは御座いませんが、必要とあらば奪うでしょう。
しかし、さきほど申し上げた「某産業」に関して言えば、そうではない。

もし皆様がその覚悟を持って「違法だ」と叫ぶのであれば私は止めませんが、とくに大した覚悟もないのにそれを叫ぶのであれば、それは正直に言えば迷惑な存在としか思えません。
大人は分かっていても口をつぐむもの。そして少なくとも公の場では「ソレハ合法デス」と言うのです。

警察官だって裁判所だって「あれは違法ではないのか?」と聞かれれば「そんな違法性は存在しない」と答えるに決まっているではありませんか。その言葉を言った本人は「(まぁ……)」と思うところはあるでしょうが、それでも決してそれを口にしたりは致しません。

そんな当然のことを分かっていながら、それを聞くのはいけない。
徹底的に叩き潰す覚悟で聞くのであれば構いませんが、そうでないのならばやみくもに世間を惑わせている迷惑者でしかありません。

さて、それでは最後にご質問者様のご質問に「ラブホスタッフであり、ラブホテルに1人でも多くの方が来て下さらなければならない立場である私」がお応えさせて頂きましょう。

「もちろん素晴らしいサプライズプレゼントだと思います。ぜひご予約下さいませ」

Written by ラブホの上野さん