「引き寄せ」で願いが叶う!? スピリチュアルな他力本願の真実

筆者は占い師としても活動していますし、スピリチュアルの世界が嫌いではありません。

昔は超現実主義者で、占いなんか当たるわけがないと嫌っていましたが、今は「目には見えないものだから」を理由に敬遠することはなくなっています。それぞれの世界に飛び込んでみて、根拠や作用の仕組みがわかったからこそ、アリだと考えます。

ここ数年は、まさに「引き寄せ」ブーム! 筆者の周りにも、不安を口にすると願わないことが引き寄せられて、現実になるから言わない! と言う女子たちがいます。

一昔前は「引き寄せ」というと、いわゆるそういう世界を好む人だけが読む本に書かれていたことですが、最近はコンビニに並ぶファッション誌でも特集が組まれているのですから驚きです。

でも、本当にひたすら願えばいいんでしょうか……? 願うだけですべてが思い通りになるなら、世の中はもっとハッピーになっているはずですよね?

真摯に願うことは大事。でもそれだけじゃない!

たとえば……東京郊外の「市」に住んでいて、彼氏いない歴が年齢で、自分の年収は250万円という女性が、東京の港区にある高層マンションに住んで、年収2,000万円のイケメン彼氏と付き合いたいと望んだとします。

現状がどうであれ、港区の高層マンションも、高年収イケメン彼氏も、決してムリではないと個人的には思います。ただ、家の中で理想を思い描き、とにかく念じるだけでは、願いの実現はないでしょう。

「引き寄せ」がある程度のサポートをしてくれるにせよ、リアルな努力や行動がなければ、たぶん引越はできないし、イケメンとの出会いもないはずです。

冷静かつ現実的に考えれば当然の話なのですが、色々な事情から視野が狭くなり、日常につらさや空虚感を覚える人にとって、「引き寄せ」は恰好の現実逃避。努力しないで願いを叶えられるというものにすり替わっているのです。

「お守り」みたいなもの

ニュアンスとしては、「引き寄せ」は「お守り」に似ていると思います。それ自体が何かをもたらしてくれるわけではなく、幸せそのものではない、という。

受験のとき、まったく勉強しないでお守りだけ持って行くことはないですよね。何百、何千という学習時間によって学力を高め、実績をつけたうえで、一応お守りを持つはずです。

「引き寄せ」も同じで、イケメンと付き合いたければ、そういう男性と出会える場所まで出向く必要がありますし、東京のど真ん中で高層マンションに住みたいと思うなら、その家賃が払えるほど年収を増やさなければいけません。

家の中でひたすら願うことだけしても、やっぱり限界があるのです。

努力あってこそ。じゃあ、「引き寄せ」の意味って?

ここまでを読んで、「なんだ。やっぱり頑張らなくちゃいけないのか」とガッカリした人もいるかもしれません。

確かに、努力はある程度必要だと思います。つらいことはできるだけ回避したいというのもわかるんですが……いざというときは覚悟して踏ん張ったほうが、絶対におトクです。

というのも、努力する過程で発見すること、身につくこともあるからなんですね。なにもせず「引き寄せ」が叶ったところで、人間性や人生に広がりは生まれません。泥臭い我慢や努力には、ちゃんと意味があるんですよ。

そして、泥臭い我慢や努力に「引き寄せ」を加えることで、実力以上の結果を手に入れられます。

つまり「引き寄せ」は、実際の能力ではイマイチ足りないところを、スムーズに鷲づかみさせてくれるもの。ワンランク上を狙う時に使うべき方法なのです。

 

Written by 沙木貴咲