サプライズの影に隠れているもの
ウエディング事業をしようと決心した人は言うまでもなく、競合の会社を意識します。つまり披露宴でいかにサプライズ的な演出を提供するか、ということに心を砕くそうです。
サプライズといっても、バブル期のように大掛かりなことはできません。ゴンドラに乗ってふたりが登場するとか、そういうお金がかかる披露宴をやる人って、少なくなりましたよね。
だから、小さなサプライズをやるそうです。最近人気なのが、果実酒づくりとか、コンフェッティだそうです。コンフェッティとは、ライスシャワーの代わりに、色とりどりの細かい紙吹雪が仕込まれているクラッカーを使う演出のこと。
ほかにも様々なサプライズがありますが、こういうのはもう予算と知恵との勝負です。そして、予算と知恵の勝負の影にいつも隠れてしまうのが、コトの本質です。
結婚のプロポーズもおなじです
披露宴の本来の意味からすれば、サプライズは、あればいいけど「なくてもいいもの」です。親族や友人知人に集まっていただいて、基本的な儀式が終われば、あとはみんなでアットホームにお食事会をするだけ、でもいいはずです。ようするに「気持ちの問題」だから。
結婚のプロポーズもおなじです。ようするに気持ちの問題がその本質であり、たとえば彼氏がヘリコプターを借りて、空から夜景を眺めつつ「結婚しようぜ」と言う……なんて演出は、べつになくてもいい。
それに、たとえば夜景が見える場所でプロポーズされたら、女子は舞い上がってしまって嬉しいでしょうけど、それが命取りになることもあります。「あとになって冷静に考えたら(地上に降りて冷静に考えたら)この男と結婚する約束をしたわたしって、もしかして舞い上がっていただけのバカ?」なんてことを思っちゃう人……まったくいなくもありません。
「ホントにものすごく気の利くいいヤツ」か「彼女を騙してでも結婚したいヤツ」か?
女子がもつある種のロマンティックな気持ちに火をつける役割として、結婚のプロポーズにおけるサプライズは、ないよりあったほうがいいのかもしれません。
でも、結婚のプロポーズという、男にとって「ここぞ」というときに、「あきらかに女子が舞い上がるサプライズを用意する」男というのは、2パターンです。
1つは「ホントにものすごく気の利くいいヤツ」。2つは「彼女を騙してでも結婚したいヤツ」です。
それ以外のその他大勢の男子は、地味に結婚のプロポーズをします。お金がないから、という理由もありますが、「ここぞ」というときは、みずからの心と真摯に向き合い、彼女の心と真摯に向き合い、落ち着いて告白「したい」のです。「したい」というのは、そうしないと誠実さが伝わらないだろうと思っているということです。
ホントに誠実で、あなたのことを守ってくれる彼は、ド派手なサプライズなんて、きっと求めないのです。
Written by ひとみしょう
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