6通目:「風俗嬢」差別、してますか?(yuzuka→トイアンナ)

こんにちは、yuzukaです。
前回まで、人気ライターのトイアンナさんと、5通に及ぶお手紙のやり取りを通じ、「不倫」について、議論を展開して参りました。

 

トイアンナさんの前回記事はこちら
5通目:過半数「公認不倫の当事者になるかも」と答える世界で愛をさけぶ(トイアンナ → yuzuka)

 

まるでプロレスマッチかのように白熱したやり取りを見た友人から、「トイアンナさんと仲が悪いの?」なんて心配されたりもしましたが、安心してください、仲良しです。

さて、そんなトイアンナさんに向けて、今回は私から、この話題を持ちかけたいと思います。6通目からは「風俗について」です。

トイアンナさんって、いわゆる「バリキャリ」のイメージがありますよね。国内、海外と飛び回り、キラキラした世界で頭をフル回転で働かせているキャリアウーマン。
看護師を辞めて風俗嬢として泥水をすすってきた私とは、「対局」の立場だと思うんです。

だから、きっと風俗で働く私を「何してるんだ、こいつ」って見下しているかもしれません。

……あれ? 見下すなよって、講義の手紙か? って思いましたか? 違います。

「風俗嬢を見下す気持ち」、それを大切にして欲しいんです。

何を言ってるんだって思われるかもしれませんが、ちょっと聞いてください。怒らないでくださいね。今度お酒、送りますから……。

風俗嬢への綺麗事を捨ててください

さて、この連載を読んでいる方は知りもしないと思うんですが、私は風俗嬢でありながら、「風俗で働くこと」を、断固反対しています。そういう内容の記事を度々書いて来ましたし、逆に、風俗で働くことを肯定するような内容の記事の執筆は、どれだけお金を積まれても、お断りしてきました。

それは、私自身、風俗嬢になって、多くのことを失ったからです。まともな金銭感覚、男性への敬意、キャリア。ひとつひとつを説明すると何文字あっても足りないので省略します
が、とにかく5年風俗をして手元に残ったのは、「激しい男性嫌悪」と「歪みきった心」だけでした。

風俗って、「並みの容姿と若さ」があれば、稼げます。だけど、それ以上に失うものも多い。だから私は読者に、「風俗するなら借金しろ」「死ぬか風俗するかの2択になった時に、初めて面接に行くんだよ」って、勧めて来ました。軽い気持ちで手を伸ばしてしまったら、染み付いた心の淀みは、一生拭えないよ……て。私と同じ目に遭って欲しくはないのです。

「セックスワーカーの権利」が叫ばれはじめて、風俗嬢も世の中に認められるべきだとか、真っ当な仕事だとか、そんな風に訴えられ続けていますけど、私は同じセックスワーカーとして、その意見に賛同できません。

親子ほどに年の離れた男性と肌を合わせてお金をもらうのが、真っ当な仕事? そんなわけがないでしょう。そんな綺麗事はくそくらえです。

風俗という仕事は差別されるべきで、認められるべきじゃない。オープンに「働く場所」として提示されているのではなく、常にアンダーグラウンドな世界で、「最後の綱」として存在してほしい。死のうかなってロープに手をかける寸前に、その、もうひとつの「最後の綱」を見つけて悩むってくらい、ギリギリの選択肢であって欲しいって思うんです。

「風俗」は女性にとっても必要

「風俗はまともな仕事じゃない」そう思うことで、思われることで、「早く辞めなきゃ」って、自分を奮い立たせて欲しい。一刻も早く、その世界から足を洗って欲しい。

そんな考えを持っているのなら「風俗なんて廃止しろ」が、本音かというと、そうではありません。寧ろ、悲しいかな、無くなってはいけない存在だとも思っています。

風俗嬢含む、水商売にドップリと浸かってしまう女性を並べてみると「発達障害」や「自己愛性パーソナリティ障害」などの問題を抱えている方が、非常に多いです。

お金以外の理由でも、社会に適応できない女性達の「救い」になっているのは、事実だと思うんです。コミュニケーションが取れなくても、物が覚えられなくても、人間関係が下手くそでも。「メンヘラ」でも。普通の社会だと跳ね除けられてしまうような女の子でも、風俗でなら、仕事ができます。

実際私も、死ぬか風俗をするかという選択肢の中で「風俗嬢」になることを選択しましたが、風俗という仕事が存在していることに、深く感謝したことを覚えています。もしも存在していなければ、私は首をくくっていますから。

風俗で働くのは良くないけれど、それでも、「死ぬしかない」よりは、「死ぬか風俗するか」って、最後の最後に迷える場所は、必要だと思います。

弱者の救済っていったら聞こえが悪いですが、私は「風俗」って、そういう場所だと思っているんです。最後の救いの場所。手を伸ばす場所がない者が、最後の最後に手を伸ばせる場所。

だからこそ、単純に「お金がない」ってだけで気軽に踏み込んで、ライトに仕事をしてほしくない。「風俗で働く」って、もっともっと重い選択なんだって、訴えたいです。

「お金がないなら風俗すれば良いじゃん」って、余りにも無責任だと思うんですけど、トイアンナさんは「風俗で働くこと」について、どんな考えを持っていますか?

働けば良いじゃんって、思いますか?
それとも、私と同じ断固反対派でしょうか?

トイアンナさんからのお手紙、楽しみにしています。

 

※トイアンナさんからのお返事は、9月10日(日)に配信予定です。お楽しみに!

 

Written by トイアンナ&yuzuka

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