【読みきりショートストーリー】恋愛カウンセラー日記「満月」

メールやLINEは、
彼と繋がるための大切なツール・・・
でも、繋がるってどういうこと?
いつも確認するのが、繋がるってこと?
想像してみて。
100%あなただけの彼なんて、ほんとに素敵?

Oさんの相談事はいつも決まっています。
「昨日と今日、メールないの。私のこと忘れちゃったのかな」
「もしかして、他の人と会ってるのかも」
「デートしたけど、まだ8時なのに帰るって。おかしいと思いません?」
「前より優しくない気がするの。絶対二股かけられてる!」
そう、ものすごい焼き餅焼き。
いつもいつも心配してる。

連絡なければ勿論のこと、連絡あったらあったで、
「まめすぎておかしい」
忙しくて会えなければ、
「本当に仕事かな?」
会ったらすぐに、
「今日の彼、上の空に見えた・・・」

ある夜、出張中の彼からメールが届きました。
「窓を開けてみて。きれいな月だよ」
本当に絵に描いたような満月でした。
でもOさんが送った返信は、
「ねえ、誰かと一緒に見てるんじゃないよね?」

・ ・・失恋のあと、Oさんは言いました。
「私だけを見てて欲しかっただけなのに」
雨もあがり、今夜はきれいな月夜です。でも、
満月を見てOさんを思ってくれる人はもういません。