職場にいる厄介なお局社員の対応に困っています……!(ラブホスタッフ上野さん)

【ご質問内容】
私の仕事はとある施設でお客様をご案内する仕事なのですが、接客業のため、働いて3年経つ私でも予想もつかない問題がおきたりと、柔軟な対応と臨機応変さが求められるストレスを感じやすい職場だと思います。
その為、常に人手不足で困っていました。

そんな職場に3ヶ月前、20代前半の若い子達が入社してきたんですが、やること全てにお局社員からの厳しいチェックが入り、いちいち小言を言われ滅入っている様子です。
せっかく入社してくれた後輩を大事に育てたいので、なんとかお局から後輩達を守りたいと思っています。

しかし、私が上司に相談すると、私がお局に目をつけられそうですし……。
せっかく入社した若い後輩達が、お局社員のせいで辞めることは避けたいと思っています。
この現状を打破するにはどうしたらよいでしょうか?

ご質問誠に有難う御座います。

以前私はブラック企業で働いておりました。

その頃は今回のご質問者様の後輩のように日々会社を辞めようか悩んでいましたが、その頃、先輩から言われた言葉がなかなかに衝撃的だったのでご紹介させて頂きましょう。

「大丈夫か上野? 俺は何もしないが頑張れ」

なかなかどうしてとんでも無い発言でしょう。

自分は何もしないと口にしているのは清々しいといえば清々しいのですが、そんなことを言っておきながら実は……みたいなことも御座いません。
先輩からしてもらったことと言えばラーメンを1度奢ってもらったことくらい。
悩み相談をしてもらったことも、応援してもらったことも、私の状況をなんとかするために奔走してくれたことも御座いません。

それもそのはず。
当時私が働いていた会社は完全なるワンマン企業であり、私と一緒に入社した20人前後の新入社員は2ヶ月を待たずして私以外全員会社を去りました。
かくいう私も3ヶ月で退社したのでそんなに変わりはないでしょう。
この会社において「同僚や部下を気遣う」なんていう文化は一切なかったのです。
誰も口にこそしませんが、部下に気を使っていたらその部下に密告され寝首を狩られるような会社。

つまり私のいた会社において「大丈夫か?」と口にすることは一世一代の大博打。
普通の会社であればこんな発言はなんて事のない発言ですが、私の会社においては極めてリスクの高い行動だったのです。

だから、こんな言葉が私に届いたのでしょう。私はこの言葉にかなり救われました。
本当に具体的には何もしてくれませんでしたが、それでも自分の味方がいると感じました。

なぜなら、その先輩が、私のためにリスクを負ったから。
自分の立場を危うくするかもしれないリスクを負った行動を取ったから。

英雄にはなれない

私はご質問者様を否定するつもりは全く御座いません。
今回のご質問者様のような状況において、わざわざお局様から嫌われるリスクを負ってまで、後輩のために行動できる人はほとんど存在しないことでしょう。
ですのでご質問者様もどうか肩を落とさないで下さい。
人間は基本的に「人から嫌われるかも」と思ったら何も出来なくなってしまうのです。

しかし「人から嫌われるかも」と思っても行動が出来る人が4パターンだけ存在します。
それが「敵対」と「鈍感」と「戦闘狂」と「勇敢」の4つ。

敵対は「嫌われるかも、と思った相手のことを明確に敵と認識した状況」つまり先にこちらが嫌っている状況です。

鈍感は「嫌われるということが予想出来ない人」ですが、残念ながらご質問者様はそうではないでしょう。

戦闘狂は「嫌われるということを理解しているものの、その上で戦うことが大好きな人」です。ご質問者様はおそらく至って普通の「平和主義者」でしょう。

勇敢は「嫌われるということを理解しているものの、戦うことが嫌いなものの、誰かのために勇気を振り絞る勇気を持った人」です。

「私が上司に相談すると、私がお局に目をつけられそうですし」

そもそも、お局様がお局様として君臨出来るのは、ご質問者様のように多くの女性が「次は私が目をつけられそう」と怯えているからに他なりません。
こう言ってはなんですが、それなりの規模の企業であれば「たかだか1人」の社員が会社の命運を握るなんていうことはまずあり得ませんので、女性社員全員が一緒に「お前うざい」と言えばお局なんて1秒で潰せます。

管理職の男性がお局に逆らえない理由も基本的にはこれに尽きます。
それなりの規模の企業なら別にお局様の1人や2人が消えようとも大した問題ではないのですが、お局を冷たく扱うと、お局のことを嫌っているはずの女性まで一緒になって管理職の男性に対して敵対してくるのです。

それは「おいおい君たち、君たちもお局のことを嫌っていたんじゃないのかよ!?」とツッコミたくなるほど。

女性社員から「お局が邪魔」という意見が多かったから、お局を注意したら、お局だけではなく「お局が邪魔」と意見してきた女性からも総スカンを食らうなんていうこともザラ。被害者からのクレームがあったので加害者を逮捕したら、なぜか被害者から嫌われるという状況になるのです。

さて、今回のご質問ですが、ご質問者様の視点から問題を眺めると「悪のお局様が、善良なる新人を虐めてる。それをどうにかしたいと願っている正義のご質問者様」という構造でしょう。もちろんご自身のことを「正義の味方」と思っていることはないかも知れませんが、構造としてはこういうことになるかと思います。

お局様からどう見えているかと言えば「無能な上司に無能な後輩(ご質問者様)そして、やはり無能な新入社員を抱えた危機的な状況にある会社を、私が1人で必死に支えている」と見えているのではないかと思います。
ですので後輩に対して小言を言っているのも「会社のために言っている。感謝こそされ怒られる理由は1つもない」と考えていることでしょう。

それでは後輩からはどう見えているのか。

ご質問者様にお伝えします。
ご質問者様が望んでいるのは「お局様から嫌われないで現状を打破する方法」でしょう。
残念ながら少なくとも私はその方法を知りません。

何故なら後輩から今の状況がどう見えているかと言えば。
「悪の親玉である御局がご質問者様という部下を引き連れて、私を苦しめている」という風に見えているから。
ご質問者様からすればご不快な結果かもしれませんが、少なくとも後輩からはこう見えているのではないかと思わずにはいられません。

後輩が望んでいることは何かと言えば、お局様というボスの攻撃から身を呈して守ってくれること。
攻撃を受けたあと「大丈夫!? 痛くない?」と駆け寄ってくる人間はいくらでもいるのです。それが有難くない訳ではないのですが、本質的にはそこまで重要ではない。

苦しんでいる人間が欲しっているのは、攻撃を受けている時に盾になってくれる人。

攻撃を受けている時に一緒にダメージを受けてくれる人。

攻撃を受けないように一緒に戦ってくれる人。

戦乱の真っ只中、最も辛く、最も味方が欲しい時に近くにいてくれないくせに、嵐が過ぎたら傘を指す。

それでは人は救えない。残念ですが救えません。

「私が上司に相談すると、私がお局に目をつけられそうですし……」とお考えになるご質問者様には現状の打破は不可能でしょう。
私はご質問者様を否定するつもりはないのです。
「目をつけられたくない」と思うのも当然ですし、「後輩を助けたい」と願うのも素敵な感情でしょう。
ですがこの2つは共存しない願いなのです。ご質問者様が何と言おうとも、客観的に見ればご質問者様は「お局様」の配下武将。
配下武将が将軍に意見をいえば、目をつけられないはずがないではありませんか。

永世中立とは

ご質問者様はお互いが揉めない穏便な手段を探していることでしょう。ですので私の「戦闘狂」な意見を聞いて、幻滅しているかもしれません。

ですが、穏便な手段というのは「結果論」で御座います。結果として穏便に終わるかもしれませんが、その穏便な結果を望むためには両方の味方をしなくてはなりません。これは修羅の道です。

両方の味方というと平和な感じがしますが、そんなことは御座いません。永世中立国のスイスを考えれば分かるでしょう。両方の味方をするということは、両方と敵対するということに他なりません。結果、穏便に終わるかも知れませんが、間違いなく「目をつけられるかも?」と不安になっている方が取れる手段ではないのです。100%目を付けられる手段であると言えるでしょう。

真があるなら今月今宵 明けて正月誰もくる

この言葉は高杉晋作の言葉で御座います。

本当に戦う気でいるのならば今晩来るはずだ。明けて明日になれば誰でも来る。そんな明日に来るような人間などいらない。

簡単にいえばそんな意味の言葉で御座います。

そしてこれは英雄の言葉です。

人を救いたいなら英雄にならなくてはなりません。そして敵が明確な悪なことなどこの世には存在しない。お互いがお互いに自分の守りたいもののために戦っている。その場に置いて立ち位置を明確にしないのは、それだけで「両方への敵対行動」でしかありません。
ご質問者様の気持ちは分かるのですが、客観的に見れば、新卒の後輩の視線で見れば、ご質問者様は明確に「お局派閥」の人間に他ならないのです。

 

Written by ラブホスタッフ 上野