「好き」とか「つきあいたい」という気持ちになれない人への処方箋

■嫌な人とも向き合える“大人の処世術”が恋を遠ざけている?

 最近、忙しく働く30代~40代の女性からこんな悩みを相談されることがあります。

 「昔と違ってなかなか誰かを好きになれない」
 「出会っても出会っても友達になるだけで、好きになったり、つきあいたいって思えない」

 と彼女は言います。よくよく話を聞いてみると「出会いがないわけではない」のです。会社にも取引先にもそれなりに異性の知人はいて、それなりに仕事の延長で食事をしたり、プライベートの会話も少々することがあるようです。

 しかし1つだけ気になることがありました。「その人達を含む周囲の男女のことは好きですか?」という質問に対し、彼女はこう答えたのです。

 「なんだか好きとか嫌いとか、もうマヒして分からない」
 「じゃあ、最初は嫌いだった?」
 「そう、この人達とは無理と思った。でも仕事だしね」

 なかには嫌な人もいるけれど、長年の会社生活で培った処世術で、心にシャッターを下ろしながらも普通に会話ができるようになった。それを繰り返すうちにプライベートでも同じように“処世シャッター”を下ろして人と対面する癖がついてしまった。

 それが今の彼女の心の状態でした。

 好きな人ができないその原因は、この「誰とでもうまくやってゆくためのシャッター」にあるのでは? シャッターを下ろした状態で人と接するその習慣が「交際願望・恋愛感情がわかない日々」を作り出しているのでは? そう思った私は彼女にこう言いました。

 「嫌な人に無理やり“愛”を持って接したり、ダラダラ食事につきあったりするのはやめたら? そういう時間をどうにか減らせない?」

 そう言うと、彼女はこう反論しました。

 「だって大人でしょ? 相手の良いところを見てあげないと。それに会社のつきあい大事でしょ?」

 たしかにそのとおりだと思います。しかし彼女は人間関係術の本に書いてあることを忠実に実行しすぎていたのです。しかしこれはやりすぎると必ずマイナスが生じます。実は僕も過去に経験があります。こっちに唾を吐くような相手を含めたすべての人に愛を持って接した時期が何年かありました。その結果、周囲にはたくさんの知人、友人、仕事仲間と呼べる人ができました。

 しかし同時に嫌いな人と無理してつきあうことも当たり前になってしまったのです。それが心を曇らせ、疲れさせました。たとえば飲み会なのに気が晴れないまま帰宅することなどもありました。さらには“お人よし性格”が周囲にストレスを与えてしまったこともありました。

 周囲からは「なんであんなヤツを甘やかすんだ?」とクレームを受けました。それでも甘やかし続けた結果“甘やかし反対派”の人々は離れていったのです。「我慢して良くない人をかばって、そして大事な人に去られて」では何も良いことはありませんね。

 そして私を襲った最大の危機、それが「どういう女性が好きなのかわからなくなりかけた」ということでした。

 男女問わず誰にでも愛を持って接することは大事ですが、それもほどほどにしておくのがよさそうです。自分の本当の心が見えなくなってしまう危険性があります。さらに、もしその本人が人に迷惑をかけ続ける存在ならば、かばったあなたの方も同罪になってしまうのは当然です。

 あなたにも同じような心当たりがありませんか?

 恋愛であれ友達関係であれ、人を好きになる感覚を失わないためにも、恋活、婚活に成功するためにも“好き嫌い”に正直になりましょう。

 もし今、あなたが「心を殺している状態」「閉じている状態」「誰も好きになれない状態」「交際意欲・恋愛感情が湧かない状態」でもあきらめないでください。ここから抜け出すための方法があります。周囲を“好きな人”で固めるというアクションです。男も女も自分で選んだ“好きな人”でプライベートタイムを固めることが一番の特効薬になります。

 そして作り笑顔の時間は極力削ってください。さてこれを3カ月も続けると不思議なことが起こります。人に対して好きという感情が自分の基本姿勢になります。恋愛体質の一歩手前の“開いた状態”になります。それと同時にもう1つ良いことが起こります。それは“お人よしな状態から抜け出せる”ということです。心の好き嫌いのアンテナが敏感になるので、対人関係で自分の心に嘘をついていないかが以前よりもわかるようになります。

 絶対に許せない人と我慢してつきあうことも、相手から嫌な態度をとられているのに、揉み手をして向き合うこともしなくなります。これでまず「人嫌いな状態で人と向き合う時間」は格段に少なくなります。

 さらに最近新しく知り合った人の中から“好き”な男女で自分の周りを固めてゆくと、あなたの生活環境は“恋活・婚活仕様”に整います。恋愛体質にもどんどん近づいてゆきます。ここでまた生活を会社一色に戻してはいけません。かならず毎日1回、誰か好きな人と電話で話す。お茶をする。週に1回は好きな仲間と集うことを自分に課し続けましょう。そうして“開いた状態”を維持してください。

■それでも交際願望・恋愛感情がわかないあなたのミラクル作戦

 好きな人で周囲を固め、そのうちの一人となんとなく仲良くなったけれど恋愛感情がわかない。交際に踏み切ることができない――。そんなあなたにとっておきの起爆剤があります。「お試し交際(トライアル交際)」です。お試し交際とは「3カ月だけつきあってみる」というライトな交際です。しかも「ボディスキンシップなし」です。つまりセックスは禁止。

 100歩譲ってキス止まりです。これをすると互いの「交際したときの相性」を実際に体感することができます。さらには互いの気持ちを育てることができますね。さみしさを埋めるためや、欲望を満たすためのセックスで、嘘の関係を積み重ねて結果別れて傷つくといったこともありません。とにもかくにも「試しにつきあってみない? セックスなしで3カ月(笑)」と言ってみましょう。

■トライアル交際成功のコツ

 以下にトライアル交際の成功のポイントを記載いたしました。ぜひ参考にしてください。

・デートを複数回しよう。恋人同士みたいに振る舞おう
・セックスはしない(本交際スタート後ならOK)
・草食男子を対象にしよう(肉食だとセックスに走るので)
・同じ趣味を持つ、または一緒にできる相手にしよう
・期間が終わったらこの先どうするか話し合おう
・互いに適度に縛り、でも極度に縛らないようにしよう
・連絡は頻繁にとりあおう

 これをふまえて“カップルっぽく”“恋人同士っぽく”過ごすことで、それが交際や恋愛のリハビリとなり、忘れていた“恋愛思考回路”が復活するやもしれません。まずはプライベートの周囲を好きな人で固める。次にその中で出会った人に“3カ月のトライアル交際”を冗談っぽく提案してみてください。これであなたの「交際願望・恋愛感情」がメキメキと復活するはずです。まずは行動あるのみです! さっそく試してみましょう。

【潮凪洋介の恋愛コラムガイド:潮凪 洋介】


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