【ラブホスタッフの上野さん】夫のことを男として見られません

【ご質問内容】

夫と出会って7年、結婚3年目で1歳の子供がいます。

子供が出来てから夫のことを男として見られなくなってしまいました。

他の人にときめくということではなく「子供の父親」としてしか見られないのです。

夜はお互いに疲れているので妊娠中を合わせると1年半くらいSEXしていません。

まじめに働き、社内の人望も厚いようですし、子供の面倒もよく見てくれるし、彼に不満はありません。

ママ友は私のようなことはないようなのですが、私が変なのでしょうか。

旦那さんのことを再び男として見るにはどうすればよいですか。
(31歳/女性/主婦)

【回答】

ご質問誠に有難う御座います。

スペインのバルセロナにあるサグラダファミリアは1882年に着工されたものの、資金難や戦争などのせいで未だに完成しておりません。設計者であるガウディが設計図を残していないこと、教会という性質上「寄付」以外の資金源がないことなどから完成まで300年ほどかかると言われておりました。

しかし1984年に事情が変わります。

サグラダファミリアは世界遺産に登録され、観光客が急激に増えたのです。

世間から注目されたことで寄付金も増えました。また近年の技術革新も相まってサグラダファミリアの建設は急速に加速。完成まで300年と言われていた予想は大きく前倒しになりガウディ没後100年となる2026年には完成する見込みとなりました。

このコラムを書いているのは2018年ですのであと8年。

予定が崩れなければ、このコラムをお読みの方の多くがサグラダファミリアが完成するその日に立ち会うことになるでしょう。

未完の芸術

サグラダファミリアの観光客の人数は年間で約320万人。現在サグラダファミリアがあるバルセロナ市は多すぎる観光客に悩み、観光客を減らす政策を行なっているようですが、今後どちらに転ぶかは分かりません。

しかし、たとえその政策がうまくいったとしてもサグラダファミリアが完成する2026年にサグラダファミリアの観光客数は最大になることでしょう。100年以上完成しなかった世界遺産が完成するのです。誰だって見たいのは間違いありません。

その影響はおそらく翌2027年くらいまでは影響を与え多くの観光客を集めることでしょう。

ですがその後はどうでしょうか。

サグラダファミリアの売りは「未完」であることなのです。そんなサグラダファミリアが完成してしまったら魅力は間違いなく激減。「完成した!」というセールス文句は一回しか使うことの出来ない劇薬なのです。

バルセロナ市は現在観光客を減らす方向にシフトしているようなのでそれも良いのでしょうが、もしも観光客を呼び続けたいのであれば完成させないほうが良いのではないかと私は思います。

夫のことを男として見られません(ラブホスタッフの上野さん)

逆柱と瓦三枚

ところで「日本のサグラダファミリア」と言えば、いつでも工事を行なっている横浜駅が有名です。1872年の開業以来いろいろなところを工事し続けた結果、未だに一度も全ての工事が完了したことがない未完の建築物で御座います。

しかし横浜駅やサグラダファミリアは未完にしたくて未完にしている訳では御座いません。1日も早く完成させたいと願っているものの、色々な事情で完成していないだけなのです。

一方で日本にはわざと完成させていない建物が存在するのをご存知でしょうか?

その代表格が日光東照宮。徳川家康を祀る東照宮には逆柱と呼ばれる柱が御座います。逆柱とはその名の通り上下が逆さまな柱で御座いますが、この柱のせいで東照宮は未だに完成をしておりません。

実はこの逆柱は当時の大工が間違えたわけではなく、わざと逆向きに設置をしたのです。

日本には昔から「完全なものは良くない」という文化が御座いました。これは鎌倉時代の著書、徒然草にも「不具なるこそよけれ」という言葉で表現されています。特に江戸時代になると「完成したら、あとは壊れるだけ」という考えが広まり「瓦三枚残す」という文化も生まれました。これは家を建てる時にわざと瓦を三枚残して「この家は未完成である」としたのです。

悩みや不安のない人間

もしもご質問者様が今後の人生で「俺には悩みなんてない」という人間に出会ったら距離を取ることをオススメさせていただきます。口ではそう言うものの悩みを抱えている人間なら良いのですが、本当に悩みがない人間の場合は一緒にいるとロクなことがないタイプの人間ですので距離を取った方が良いでしょう。

人間は「不安がある」という未完の状態こそが正常なのです。逆に言えば「悩みがない」という完成した状態は異常とすら言えるでしょう。完成したその瞬間に頂点を極め、同時に崩壊が始まる。つまり悩みがないという人間はすでに崩壊が始まっているのです。

しかしご安心くださいませ。人間の悩みなんてそうそう消えるものでは御座いません。もし仮に何かしらの方法で旦那様のことを「男」として見られるようになったら、それはそれでまた違う問題が発生することでしょう。

夫のことを男として見られません(ラブホスタッフの上野さん)

人は何故ギャンブルで破産するのか?

ギャンブルの善し悪しはともかくとして、普通にやっていればどんなギャンブルでも破産などしません。

例えば架空の話ですがとある国に存在するパチンコというギャンブルは、その最低レートである0.1 の台を使えば365日開店から閉店まで打ち続け、さらに小さい当たりすら1度もなかったとして300万円しかかかりません。なお一般的な控除率で計算すれば1年間1日も休まずに打ったとしてもせいぜい30万円の負け。1ヶ月あたり3万円弱の出費です。この出費ではウシジマくんにでも金を借りなければまず破産まで追い込まれません。

しかし、現実には多くの人間が破産をし、破産をしないにしても生活が追い込まれます。

何故ならば刺激を求めるから。

そもそも人がギャンブルにハマるのは「お金が欲しい」という理由では御座いません。人がギャンブルにハマるのは刺激を欲しているからなのです。お金はその刺激を生み出すためのオマケに過ぎません。

1万円が欲しいのではなく「1万円が当たった」という刺激が欲しいのです。

そして1万円が当たる刺激に慣れた人間は、10万円が当たるという刺激がないと満足できなくなってしまうのです。そしてそれは永遠に終わりません。

だからこそ人はギャンブルで破綻をするのです。

さらに大きな刺激を求める

さて、それでは今回の本題に戻りましょう。

私はご質問者様の悩みを解決してはいけないと考えております。

何故ならば、もしも私がご質問者様の悩みを解決してしまったら、ご質問者様が次になるのは次の2つに1つだからです。

1つは悩みのない完成形になり、破滅に向かう。

もう1つはより大きな刺激を得られないことを悩み破滅に向かう。

まず間違いなく2つ目の結果になることでしょうが、いずれにしても今以上の幸せな未来は待っていないことでしょう。

旦那様がセックスに誘ってくれるようになったら、次はより刺激的なプレイを求める。それはやがて反社会的で非倫理的なところへ向かうことでしょう。

そもそも、今のご質問者様は悩みこそ抱えておりますが問題は抱えておりません。

確かに「旦那のことが男として見られなくなった」という悩みは抱えておりますが、それによって大きな実害が発生していないことでしょう。

それならばその悩みはそのままで良いのです。

精神病の判断基準にはいつだって「それが原因で実生活に大きな問題を与えている」という条件が付いておりますが、まさにその通り。問題が発生していないのなら、どんな悩みも治す必要など存在しません。

夫のことを男として見られません(ラブホスタッフの上野さん)

もしも問題が発生していない悩みを解決してしまったら、次はより刺激を求めてしまい最後は「問題が発生する悩み」に辿り着いてしまいます。だから問題が発生していない悩みを抱えているのであれば、そこで留めておかなくてはなりません。

これは私が考える幸せの理想形です。

「悩み」があるので未完である。それでいて現実的に生活を破綻させるような問題を抱えていない。

「悩みがある」という最後の未完の部分を完成させてはいけないのです。

完成してしまったら、あとは破綻しか待っていません。

「悩みがある」という状況で良いのです。

ご質問者様は「他のママ友はそうではない」と仰っていることからも、ママ友の皆様にもご自身の悩みをお話しされていることでしょう。

その状態こそが理想形でございます。

「うちの旦那ったらね!」とママ友同士でワイワイ楽しそうに悪口を言っている奥様こそがもっとも安定している最高の状態なのです。悩みがないという狂気を身に宿すこともなく、かと言ってママ友と笑い話に出来ないような問題を抱えているわけでもない。

ママ友にいくら愚痴を言ったって構いません。なんなら私の元に愚痴を送り続けたって構いません。

その状態こそが、最も人間が安定する理想形なのです。

「あなたの悩みをなんでも解決します」なんて悪者しか言わないセリフでしょう?

ラブホスタッフ 上野の他の記事を読む


この記事どうだった?

31いいね!

7うーん…