【ラブホスタッフの上野さん】ラブホに来て怖気づいてしまう女子の心理は?

自分の友達の話です。

付き合ったばかりの彼女とラブホに行ったそうなのですが、部屋の前まで来て「私たちにはまだ早いんじゃ……」とか「やっぱり勇気がない」と言って部屋に入らずに二人で帰ったそうです。

友達はいろんなものを押し殺していました……。

直前で怖気づいてしまうの女の子心理について教えてください。
(23歳/男性/営業)

怖気付かない女の子などいない

ご質問誠に有難う御座います。

「友達の話です」という言葉から始まる話は「自分の話」か「怪談」と相場が決まっておりますが、今回の主題とは関係ありませんので言及は致しません。

ただそうだとすると「いろんなものを押し殺していました……」という一文が妙に納得が出来ました。

さて、そもそも論になりますが特にセックスをしたことがない女性の場合、最終的に断るかどうかは別にして、怖気付かないことなど御座いません。

これはセックスに限った話ではなく、人間は「大きな決断」をする前には必ず怖気付くもので御座います。その恐怖に打ち勝って決断を下すこともあれば、その恐怖に打ち負けて決断を保留にすることもあるでしょう。

どちらが正しいということは御座いませんが、大きな決断をする前に人間は必ず怖気付くのです。ラブホに来て怖気づいてしまう女子の心理は?(ラブホスタッフの上野さん)

なぜ分からないのか

女性が怖気付く理由は私が語るまでもなく非常に簡単です。おそらく本回答をお読みの方のほとんどが私の話を読むまでもなく理解していたことでしょう。

ですので通常であればこういった場合は「怖気付いた女の子を勇気づけるには?」とか「女の子が怖気付かないようにするには?」と質問をされるはずで御座います。

「怖気付く理由は分かるけど、それをどう解決したらいいか分からない」というのが極めて一般的な方のお悩みでしょう。それでは何故ご質問者様は「怖気付く心理を教えてください」とご質問をされたのでしょうか?

私は3つの可能性があると思います。

1つ目
本当に直前で怖気付く女性の心理が分からない

2つ目
「もしかしたら上野なら自分が考えている以外の心理を教えてくれるのかもしれない」と思った

3つ目
「友達の話」と言ってしまったから「こういうときどうすればいいですか?」と質問することが出来なかった。

おそらくは2つ目か3つ目だと思いますが、2つ目の場合は先ほどの「人間は基本的に決断の前には怖気付く」以外の回答は御座いません。

また3つ目の場合は「ラブホの上野さん(KADOKAWA より大好評発売中!)」という漫画で何度か書かせて頂きましたので、そちらを参考にして頂ければ幸いです。

しかし、もしもご質問者様が”本当に”女性が怖気付く心理が分からないと仰るのであれば、これは最早「人の気持ちが分からない」とはまた違う問題であると言わざるを得ません。

ここから先はあくまでも「もしも本当に分からないのならば」という仮定の話であり、ご質問者様のことをお話ししているわけではないということをご理解くださいませ。

便宜上「ご質問者様は」という言葉を使用させて頂きますが、意味合いとしては「本当に分からない方は」というもので御座いますのでご了承頂ければ幸いです。

さて、良いか悪いかは別にして、もしもご質問者様がこの時の女性の心理が本当に分からないのであれば、ご質問者様は「普通の人」とは全く違う思考回路をしているということを理解しなくてはならないでしょう。ラブホに来て怖気づいてしまう女子の心理は?(ラブホスタッフの上野さん)

人の気持ちが分からない

人の気持ちが分からない方というのは様々なパターンが御座いますが、得てして「自分の立場」で相手を推測してしまうので人の気持ちが理解できないもので御座います。

例えば非常に極端な例ですが「ストーカーの思考」は「自分は相手から付きまとわれたら嬉しいから、相手も付きまとわれて嬉しいはずだ」というようなものでしょう。

他にも「自分は相手が好きだから、相手も自分を好きなはずだ」という思考もまた、「自分の立場」で物事を考えてしまっている例になります。

これらは「自分の立場」で相手の気持ちを考えてしまうため、相手の気持ちと齟齬(そご)が生まれてしまうパターンであると言えます。

しかし、人間という生き物は男女問わず「大きな決断」の前には怖気付くもの。それはセックスにしても同じで、男性だって初めての際は少なからず怖気付くものなのです。

もちろんその恐怖よりも期待が何倍も大きいので、男性がギリギリで撤回することは少ないですが、少なからず恐怖を感じることに変わりはありません。

つまり今回の心理の場合は「相手の立場」で考えても「自分の立場」で考えても「大きな決断をする前には怖気付く」という結論に到達できるはずなのです。

それではもし、ご質問者様がその結論に到達することが出来なかったとしたら。それはすなわちご質問者様は「大きな決断を前にしても怖気付かない」ということに他なりません。ラブホに来て怖気づいてしまう女子の心理は?(ラブホスタッフの上野さん)善悪の話をしているわけではなく、もしも大きな決断を前にしても怖気付かないとするのなら、ご質問者様は思考回路が根本的に普通の人と異なるということを理解しなくてはならないでしょう。

繰り返しになりますが、これは善悪の問題では御座いません。ただ「違う」。それ以上でも以下でも御座いません。

しかし「大きな決断を怖がる」というのは、人間にとって極めて根本的な感情の1つで御座います。

ですので、この感情を持っていない方の場合、ご質問者様の感じる気持ちはそのほとんどが「普通の人」とは異なると理解しなくてはなりません。

「共感」とは無縁の人生を歩まなくてはならないのです。ご質問者様の気持ちが「理解」されることはあっても「共感」されることは、ない。

「もし自分が相手の立場だったら」で考えた場合、間違いなく外す。そのように生きなくてはなりません。非常に、非常に残念では御座いますが、仕方がないのです。

無知の知

ギリシアの首都アテネから車で3時間。パルナッソス山の麓に「デルポイ」という場所が御座います。

今日では世界遺産として登録されているデルポイは、元々古代ギリシアにおいて神託を行う場所で御座いました。神託というのは簡単に言えば「神からの言葉を授かる」と言うことで御座います。

さて、当時のギリシアにおいて「神の言葉」は絶対で御座いました。映画「300(スリーハンドレッド)」で有名なスパルタ王、「レオニダス一世」もまたペルシアとの戦争に向かう前に、このデルポイの地で戦争の行く末を神から授かったことでも有名で御座います。

そんなデルポイの神託で生まれた概念。それが「無知の知」で御座います。

当時、ギリシア最高の賢人「ソクラテス」の弟子がデルポイの地に赴き、「ソクラテス以上の賢人はこの世界に存在するか?」と問うと、デルポイの巫女は「ソクラテス以上の賢人は存在しない」という神託を授けました。

繰り返しになりますが、当時のギリシアにおいて「デルポイの神託」は絶対の真理で御座います。そのためこの神託を聞いたソクラテスは「自分ごときが世界一の賢人のはずもないのに何故、自分が世界一の賢人なんだ」と悩んでしまいました。

そして彼は「自分が世界一のはずがない」ということを証明するために、世の中の様々な賢人のところへ赴き、自分より賢い人間を探し始めます。

しかし、ソクラテスがどれだけ賢人を探しても、彼の前にいたのは「自分のことを賢人だと思っているだけの無知な人」で御座いました。そして彼はデルポイの神託の意味を理解します。

「私は「自分が無知であるということを知っている」という点において、彼らよりも賢人だから私は世界一などと言われてしまったのだろう」と。

これがかの有名な「無知の知」で御座います。良くも悪くも世の中の人間のほとんどは「自分こそが正しい」と考えております。

言葉では「人と自分は違う」ということを知っていても、それを日常的に強く理解している人間などほとんどおりません。ですので自分と全く違う人間のことが理解できないのです。ラブホに来て怖気づいてしまう女子の心理は?(ラブホスタッフの上野さん)それは即ち「この世界の全ての人間を理解できない」ということに他なりません。

多くの方は「自分の価値観」と「人の価値観」の多くの部分が”たまたま偶然一致している”ので、「自分の価値観」で相手の気持ちを推測しても問題が起きないのです。

そして多くの場合、自分と相手の価値観が違うということを理解することすらなく死んでいきます。

ですが、もしもご質問者様が「決断の前に怖気付く気持ちが分からない」というのであれば、幸か不幸かご質問者様は、その価値観のほとんどが”普通の人”とは異なります。

もしもご質問者様がそれでもなお自分の価値観で相手の気持ちを推測し続けたら、ご質問者様は永遠に人の気持ちがわからない人生を歩むことになるでしょう。

この世界の圧倒的多数は、ご質問者様と全く違う価値観をしているからで御座います。

しかし、もしもご質問者様が「自分の価値観は人と全く違う」ということを真に理解したら、それはご質問者様が「自分は知らない」ということを理解したことに他なりません。

残念ながら”普通の人”になる道は絶たれてしまっております。稀代の賢人になるか、ただの”人の気持ちが分からない変人”になるか。

もしも「決断が怖くない」のならその二択で御座います。

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