中央値と平均値
「貯金額」について知るとき、そこにはついて回る言葉があります。それが、「平均値」と「中央値」です。この2つは、似ているようでまったく違うものです。
仮にここでは、以下のように仮定しましょう。
・5000万円の人が1人
・1000万円の人が2人
・300万円の人が8人
・100万円の人が2人
・貯蓄ゼロの人が2人
平均値は、単純に、「総合の値を人数で割ったもの」を言います。このため、
(5000万円×1+1000万円×2+300万円×8+100万円×2+0×1)÷15=640万円となります。
対して中央値の場合、「データの真ん中に来る値」を言います。上位の7名、下位の7名を除いて見ますから、中央値は300万円ということになります。
平均値で求める場合、極端に金額が大きい人(もしくは極端に金額が小さい人)がいた場合、実態とは異なる数字が出てきます。
ここではもっとも高い人を5000万円としましたが、なかには数億円を貯めている人もいます。このような人が統計に入ってきた場合、「平均値」と「中央値」に大きな差が見られます。
中央値も平均値もどちらも意味があるものですが、貯蓄額を求めるときは中央値で求めた方が実態に近くなるでしょう。
30代の中央値を見てみる
では、30代の中央値はどれくらいなのでしょうか。
「30歳」というピンポイントの年齢で求めることはなかなか難しいのですが、30代を世帯主とする仮定の場合は、中央値が130万円となっています。そして、平均値は415万円です。また、3世帯に1世帯は、貯蓄がありません。
この「貯蓄額の多寡」は、年収によって大きく変わります。
年収が750万円~1000万円の世帯では中央値は990万円(平均値は1537万円)となっている一方、年収が300万円未満の層では中央値が100万円(平均値が781万円)となっていて、貯蓄0の層も40パーセントを越えています。
このように、年収は貯蓄額に直結します。もっとも、30歳前後というのは、人生が大きく動く時期です。
実際、「年収1000万円を超えているけれど、家を建てたので現金はあまり持っていない。不動産の資産は計上していないので」というような家庭もあれば、「年収は300万円程度だけれど、親から受け継いだマンションに住んでいるので家賃はかからない。そのため、貯金に多く回せる」という人もいます。
ただ、いずれの場合であっても、お金はないよりもあった方がよいものです。
お金がそのまま幸せに直結するわけではありませんが、お金があれば「お金がない」という苦しみからは解消されますし、幸福を得るためのさまざまな行動(たとえばおいしい食事をとるなど)もとりやすくなります。
平均額や中央値を知り、自分の貯蓄状況も見直しましょう。
参考元:みんないくら貯めている?平均貯蓄額は?|ALL About
https://allabout.co.jp/gm/gc/18693/
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