【ラブホスタッフの上野さん】人から褒められたくて仕方がありません

人から褒められることが一番の喜びです。

特に職場で上司に褒められることが嬉しくて、誰よりも良い仕事をしようとモチベーションにもなります。

しかし、周りからはなんとなく冷ややかな目で見られている気がします。

褒められたくて頑張ることってそんなに変ですか?
(25歳/男性/会社員)【ラブホスタッフの上野さん】人から褒められたくて仕方がありません

【回答】

ご質問誠に有難うございます。

「褒められたくて頑張る」ということ自体は決して変なことでは御座いませんし、その感情は人間であれば多かれ少なかれ誰でも持っている感情でしょう。

ですので、ご質問者様が危惧されている「褒められたくて頑張るのは変なことか?」というお悩みに関して言えば、そこまで深く悩む必要は御座いません。ご質問者様のことを冷ややかな目で見ている周りの方も少なからず「褒められたくて頑張る」ということをしています。

しかし、今回のご質問者様には「褒められたくて頑張る」以外にいくつか問題があると私は感じました。

そしてそれこそがご質問者様が周囲の方から冷ややかな目で見られてしまう原因であることでしょう。【回答】

同意を求める

一つ目の問題点として「自分で判断できない」という点が挙げられます。

そもそも多くの方は「褒められたくて頑張るのは普通」と判断が出来ますし、仮に「もしかして自分は変わっているのではないか?」と疑問に思ったとしても「別に人に迷惑をかけてないしいっか」という判断が出来ることでしょう。

とは言え、私はご質問者様の「正確な判断を下せない」ということに問題があるとは思っておりません。

自分で正確な判断が出来ないなら、今回のように人に聞けば良いのです。

問題なのは「極度に人からの同意を求める」という点で御座います。同意を求める失礼ながら今回のご質問文はその言い回しからして「別に変なことじゃないから、周りのみんなが変なんだよ。あなたは正しいから今のままで良いんだよ!」というタイプの回答を望んでいるとしか思えませんでした。

つまりご質問者様は「もしかして自分は変なのかなぁ?」と口では言いつつも、自分を肯定する意見を集めているだけで、実際のところ少しも自分を疑っていないのです。もしも私が「あなたの価値観は変です」と回答したら、おそらく「あの回答者は間違っている」と私のことを否定されたことでしょう。そして「あなたの価値観は正しい」と言ってくれる回答者を求め続けたことと思います。

このようなタイプの方は思想がどんどん極端になり自省が出来なくなるという点で大きな問題を抱えています。

「あなたの価値観は正しい」と言ってくれるまで回答者を探し続けるので、いつかは必ず理想的な回答をしてくれる人に出会うことが出来るのですが、「自分は正しい」という話だけを集めて回るので、どんどん自分の思想への確信を深めていってしまうのです。

しかし、何のメリットもなく「あなたの価値観は正しいよ」と優しく抱きかかえてくれる人間など、この世にはおりません。

悪魔はいつだって笑顔でやってくるものなのです。

そもそも私がご質問者様から金を巻き上げようと思ったら「あなたは正しい! すごい! あなたは少しも悪くない!」というようなスタンスを取るべきでしょう。今回の回答のように否定してしまったら、ご質問者様から金を巻き上げることなど決して出来ません。

インターネットに存在するヤバいタイプの指導者は、みんな人の気持ちを肯定してくれます。

「あなたが悪いわけじゃない、全部会社が悪いんだ!」
「あなたは差別されている。かわいそうに……」

その考えが正しいか間違っているかが重要なのではありません。自省出来なくなることが問題なのです。

「褒められているから正しい」
「自分を肯定してくれるから正しい」

そのような形で褒められることをモチベーションにしてしまった方は、最終的に「爆弾を抱えてあのビルに飛び込むと、とっても偉いし、神様からも褒めてもらえるよ」という方向に向かってしまうのです。

立場を逆にして考えられていない

ご質問者様が「人から褒められたい」と思う感情を持っていることは当然ですし、それが悪いことだとも思いません。もちろん、私だって出来ることならば、人から褒められたいと願っています。

問題なのはその後です。

ご質問者様は「褒め」という報酬を人から奪うだけの立場になっていないでしょうか?

ご質問者様はまだ入社3年目の若手なのでそれでも良いのかも知れませんが、ご質問者様のことを褒めてくれている上司の方だって「誰かから褒められたい」と願っているのです。

ご質問者様が「人から褒められたい」と願うように、ご質問者様の周囲の方もまた「人から褒められたい」と願っている。

しかし「褒められたい人」だけではモチベーションが生まれないので、歯を食いしばって「褒める側」に回っている方がいるからこそ、ご質問者様は「褒められることをモチベーションにする」なんていうことが出来ているだけに過ぎません。

母親に「褒めて褒めて」と願う子供と何も変わらないのです。

会社の規模にもよりますが、近い将来ご質問者様も部下を持つことでしょう。

その時にご質問者様が「母親」になれるのであれば問題は御座いませんが、もしもなれないのであれば「大きな子供」としか思われないかもしれません。立場を逆にして考えられていない

心の理論

ご質問者様は「褒めれたくて頑張ることが変だから、周りから冷ややかな目で見られているのではないか?」とお考えのようですが、一般的に考えてこの因果関係はあまり成立するものではないでしょう。

そもそもご質問者様の周りの方はどうしてご質問者様が「褒められたいと思っている」ということを知っているのでしょうか?

ご質問者様が日頃から「僕は褒められたいんです!」と公言しているのであれば、周囲の方はご質問者様が「褒められたい」と考えていることを知っていても不思議はありません。

ですがもしもそうならば、ご質問者様が冷ややかな目線を向けられているのは「僕は褒められたいんです」なんていう小学生でも言わないような幼稚な発言をしているからと考えてもまず間違いないでしょう。

逆にもしもご質問者様が日頃から「僕は褒めたられたいんです!」という発言をしていないのであれば、どうして周囲の方は「彼は極度に褒められたがっている」と知っているのでしょうか?

もしも私がご質問者様と同じような状況であったとしたら、私は「私は何か彼らを冷ややかな目にしてしまうような行動をしているのではないか?」と「褒められたい云々」とは全く別のところに原因を求めることと思います。

ご質問者様は一体なぜ「褒められたい云々」が冷ややかな目で見られたしまう原因だと思ったのでしょうか?

私はそういった思い込みの激しさこそが、周囲の方から冷ややかな目で見られてしまう原因なのではないかと思います。

Written by ラブホスタッフ 上野

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