そもそも卑下とは
「そんなに自分を卑下しないで」なんて感じで使われている、「卑下」という言葉。そして文脈からも読み取れるように、意味合いとして「自分を他人よりも劣った人間として扱う」という意味があります。
「いえいえ、どうせ私はダメ人間ですから~」みたいなことを言うのが「自分を卑下している」という状態です。
自分を卑下する人の心理
「そんなことないよ!」と励まして欲しい
自分を卑下する人が他人に言って欲しい言葉No.1、それが「そんなことないよ!」です。相手から「そんなことないよ」と言われることによって、「そうだよね。私って価値があるよね」みたいな感じで自分の価値を再確認しているというわけ。
失敗したときの保険
失敗するのは怖いもの。できれば失敗せずに生きていきたいものですが、それも難しい話。そのため自分を卑下する人は、前もって自分を卑下しておくことで「失敗しても仕方ない言い訳」を作っているのです。
「まあ、私ってバカだからさ」みたいな言葉、高校や中学のテスト前のとき、クラスの誰かが言っていた記憶があるはず。あれと同じですね。
手助けして欲しい気持ちの表れ
人に助けを求めるのは、なかなか遠慮してしまうもの。そして自分を卑下している人は「助けて欲しい」という気持ちを、相手に察して欲しいのです。
「私なんて何もできないから、失敗するかも」、「そんなことないよ。私が手伝ってあげる」みたいな感じで、助けてもらおうとしているわけですね。
卑下してしまう原因とは
さて、そもそもなぜ自分を卑下してしまうのか。その理由はズバリ「周りの目を気にしてしまう・気にしすぎる」からです。
周りの人間の能力、ルックス、社会的ステータスと自分を比べることにより「自分に価値はない」と思ってしまうわけ。その結果として「自分なんて」と思ってしまうということ。
また、一般的な人であれば「自分と他人は違う。自分には自分の価値がある」なんて考え方が強いですが、自分を卑下する人は「自分に価値はない」と思っているわけですから「自分なんて○○だ」と思ってしまうのは当たり前なのです。
ちょっと難しい言葉になりますが「自己肯定感が低い」状態であるとも言えるでしょう。
自分を卑下してしまう人とはどう付き合うべきか
自分を卑下してしまう人とおしゃべりをしていると、「なんだか疲れてしまった」という経験はありませんか? 自分を卑下する人の負のエネルギーにあてられた、みたいな感じです。
で、そんな自分を卑下する人とどう付き合っていくのか。もしも、自分を卑下する人と親しい間柄であれば「何度も卑下されるとこっちまで暗い気持ちになる」と正直に言うのがおススメ。
自分を卑下する人だって「相手を暗い気持ちにさせてやろう」という悪意を持ってアナタに接しているわけではないのです。だから正直に言えば、「やめとこう」と素直に分かってくれます。
そしてもし、そこまで親しくない間柄であれば「へーそうなの」といった感じで聞き流すのが吉。「この人、私の欲しい言葉を言ってくれる!」と思われてしまうと、それ以降も「どうせ私なんか」と何度も聞かされるようになる可能性があります。
卑下がもたらすデメリット
周りの友人が離れていく
卑下というのは、聞かされている人間からしてみれば気持ちの良いものではありません。何度も何度も卑下を聞かされると、「うわ、めんどくさい」と思ってしまい、そのまま友人関係をフェードアウトしてしまいたくなるものです。
本当に「ダメ人間」になる
自己暗示、というのはバカにできません。例えば「自信」というものも、よくよく考えると自己暗示の一種であると言えるでしょう。今までの経験を元にして、「自分はできる」と思い込んでいるのですから。
そしてそれは「自分はダメなヤツ」という卑下する行為と、殆ど同じです。「自分はダメなヤツ」と思い込んでいると、ホントにダメなヤツになってしまいます。
自分が嫌いになる
自分を卑下するというのは、自分のダメな部分に目を向けているということ。自分のダメな部分が見当たらなくても、「そんなことないよ」の一言欲しさに、自分のダメな所をひねり出してしまいます。
そしてその結果として自分を嫌いになってしまうのです。自分を好きになれないなら、それはずいぶん不幸せなことではないでしょうか。
<まとめ>卑下しすぎないようにしたいですね。
さて今回は「自分を卑下する人の心理や対処法」をご紹介しました。まとめると「自分を卑下する人は『そんなことないよ』の一言が欲しいために、自分を卑下している」ということです。
卑下するという行為は、周りの人間を暗い気持ちにしてしまうため褒められた行為ではありません。周りには良い影響を与えられる人間になりたいものですね。
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