「この先、結婚はしない」と決めた40代女性たちの恋愛観とは

■結婚はしないと決めた。では恋愛は?

 結婚、出産をどうするか。これは女性たちの永遠の課題なのかもしれない。個人的には30代前半で離婚し、40歳になったとき、「子どもはあきらめよう」と決めた。そうすると必然的に結婚する意味も見いだせなくなり、今に至っている。

 人生、いつどこで何が起こるかわからない。だから、一生独身でいいと決めても、そうはならないかもしれない。ただ、40歳で「独身でいよう」と決めた女性たちには興味と共感を覚える。そこで、彼女たちに、今後の恋愛観についていろいろ尋ねてみた。

■恋愛したい派:結婚という「縛り」のない恋愛を楽しむつもり

「独身でいようと決めても、恋愛しないとは言ってない。パートナーはほしいですよ」

 そうきっぱりした口調で言うのは、アケミさん(40歳=仮名・以下同)。30代半ばですでにマンションを購入、愛犬とともに暮らしている。

「もともと結婚にはあまり興味がなかったんです。うちの両親も姉も離婚しているから、結婚願望はゼロに近かった。それでも30歳くらいのとき結婚しようかなと思う人はいました。ずっと一緒にいたいなと思ったから。ただ、その直後、彼は転職、私は仕事で2年間香港に駐在ということになって……。距離の遠さが心の遠さになりました」

 その後は、恋愛からも遠ざかり気味。つきあいかけてはダメになったケースが2回ほど。

「それでも恋愛はあきらめていません。結婚しないと決めてからは、むしろ自分の心の中にあった『結婚しなければいけない』という縛りがとれて、気分的にはラクになりましたからね。これからは恋愛に前向きになれそうな気がしています」

 結婚を目的としなければ、恋愛は気軽で身近なものとなるかもしれない。

■恋愛したい派:既婚者とこのまま「いい恋愛関係」を保っていく

「あんまり人には言えないけど……」

 重い口を開いてくれたのは、ミチコさん(42歳)。彼女には3年間つきあっている既婚男性がいる。

「ファザコンなのか、昔から年上の人が好きなんです。だから既婚者とつきあうことが多くて。今の人は10歳年上。最初は、もうじき40歳だし不倫なんてしている時間はないんだと焦りましたけど、40歳になったとき、このままでもいいと思うようになりました。彼と一緒にいる時間は何ものにも代えがたいし、むしろ結婚しないからこそいい関係が保たれてもいるとわかったから」

 ミチコさんはそのあと、「彼とのセックスも、私にとってはとても重要」とつぶやいた。ひとりの男に身も心も愛されているというのは、女性にとって大きな自信となる可能性は大きい。

■恋愛しなくてもいい派:恋愛よりも仕事のドキドキに夢中

 積極的に恋愛したいとは思えない、恋愛しなくてもいい派もかなりいる。

「今さらデートってめんどくさい。時間決めて待ち合わせして、映画観たりコンサート行ったり? そんなもん、ひとりで行けますよ(笑)。私は友だちがいれば十分だなあ。平日は仕事で忙しいし、週末はジム行ったり美術館に行ったりして、夜は友だちと食事やカラオケ。男友だちもいますし、行きつけの店に行けば誰か話し相手はいるし。そう考えると、恋愛してひとりに縛られるのは、ちょっとめんどう」

 ミカさん(45歳)は苦笑しながらそう言った。苦笑の原因は、「恋愛がめんどうだと思っている自分がおかしい」からだそう。

 「オンナを捨てているわけじゃないんですよ。だけど恋愛しなければオンナでいられないわけじゃないでしょ。正直言って、セックスだって、もうめんどうだなあという気持ち。ときめきって言うなら、仕事がいちばんときめくなあ。私、営業職なので、この取引がうまくいくか、この商談がまとまるかが、いちばんどきどきする」

 恋愛みたいなプライベートなことより、社運がかかる商談のほうが、確かにドキドキ感は強いかもしれない。

■恋愛しなくてもいい派:「寂しいから恋愛」に覚える違和感

 もうひとり、恋愛いらない派の女性が、マサエさん(41歳)だ。

「20代のころはさんざん恋愛したから、恋愛の楽しさも、ひとりの人と濃密な時間を過ごすすばらしさもわかってはいるんです。でも今の自分に恋愛が必要かと言われると、そうは言えない。実は母が脳梗塞で倒れて、認知症にもなりかけていて……。今は時間があったら、母と過ごしたい。いつか母を見送ってひとりになったら、と不安もあるけど、寂しいから恋愛したいっていうのも相手に失礼ですしね」

 寂しいから恋愛したいのは失礼。マサエさんの言葉に胸を打たれた。自然に恋愛に発展するならともかく、確かに誰かといたいから恋愛したい、そのために相手を見つけたいというのは、不自然なのかもしれない。

 恋愛は楽しいものだけでなく、ストレスにもなり得る。相手の気持ちを忖度して不安になったり、お互いに忙しくて会えないとイライラしたり。ただ、人とのコミュニケーションは欠かしたくない。それなら友だちで十分、というか、むしろ友だちのほうが適度な距離で優しくできるのかもしれない。

 オンナ40歳、人生折り返し地点である。「独身で生きる」と決めたことが、人生をむしろアグレッシブに楽しむことにつながっていく可能性も高い。

【亀山早苗の恋愛コラムガイド:亀山 早苗】


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