彼の言う“未来”はやって来なかった…7年間の不倫が“嫁バレ”して慰謝料要求された42歳の私

■アラフォーの“傷跡”。ずっと誰かに言いたかった

 「これまで誰にも言えずに、苦しんできたこと」をテーマに、アラフォー女性が背負っている様々な事情や悩みを聞いてきました。

 長く続けた不倫の恋が相手の妻にバレて、慰謝料を請求されたレイコさん(42歳)。男のずるさをわかってつきあっていたつもりだった。だが、実際、自分が矢面に立たされた今は、「ただ虚しさだけが残る」と嘆く。

 婚約を破棄された女友だちが、要求もしていないのに、相手から慰謝料として100万円を渡されたと言っていたことがある。

「私との結婚は、この100万円で肩代わりできるようなものだったのよね」

 彼女はため息をつきながらそう言った。そのお金は、海外秘境の旅で使い切ったそうだ。潔い。

 人は往々にして、自分の愛情をお金ではかられることに、すっきりしない感覚をもつ。貰う場合も払う場合も。ただ、痛手を何と引き替えにするかといえば、やはり金銭しかないのかもしれない。

 7年の不倫を経て、最後には相手の妻に慰謝料を請求されたレイコさん。彼女が失ったと感じているのはお金だけではない。

■不倫7年、なぜバレたのか

 ――どうして今さらバレたんでしょう。

レイコ:彼が間抜けなんですよ。実は彼、私以外にも若い女性とちょっと遊んでいたらしくて。それもすごくショックだったんですけど、その浮気がスマホから妻にバレた。そこから妻は徹底的に調べたみたいで、芋づる式に私も浮かんでしまったみたい。妻の言い分によれば、若い女性との浮気は今回が初めてじゃなかったらしいし……。

 ――彼とはどうやって知り合ったんですか?

レイコ:8年くらい前に異業種交流会で名刺交換したのが最初。その後、別の知人のパーティで再会して、縁があるなとお互いに思っちゃったんですよね。

 ――運命の人だ、と。

レイコ:彼はよくそう言ってました。ま、私もそう思ってた。双方の親の出身地が近いとか、誕生日が一緒だとか、いろいろ偶然が重なったし。

 ――彼はおいくつ?

レイコ:ひとつ年上でした。知り合ったときは彼が35歳で、4歳年上の妻と結婚して10年、子どもがふたりいましたね。

 ――レイコさんは不倫は初めて?

レイコ:ええ。既婚者とつきあう女なんて「倫理観なさすぎ」「許せない」と糾弾するようなタイプでした。だから、最初はつきあったらいけないと思っていた。でも彼に「食事くらいいいじゃない」と言われて、それもそうかな、と。次はお酒くらいつきあってよと言われ、いつの間にかつきあってしまった(笑)。彼と一緒にいると楽しかったし、自分にも未来があるような気にさせてもらえたんですよね。

 ――未来がある?

レイコ:彼、小さいながら自分で事業をやっていたんです。私もいつか起業できたらと思っているので、いろいろ教えてもらったし励ましてももらった。そういう意味でもつながりが強かったんですよね。彼の楽天的な性格にも影響されましたし。

 ――当時、レイコさんには恋人はいなかったんですね。

レイコ:別れたばかりだったんです。結婚するつもりで4年つきあっていた恋人が仕事を辞めて、半分引きこもり状態になってしまって。悲観的な考え方の人だったんですよね。だから、既婚の彼の明るさが心地よかった。

■妻からの呼び出し、そして恫喝

 ――彼とはずっとつきあっていくつもりでした?

レイコ:何も考えてなかったけど、40歳になったころには、もう子どももあきらめなくてはいけない、でも彼がいるからいいかと思ってた。彼も、「レイコとは一生つきあっていく」と言ってたし。私、ひとり暮らしなので、彼は週に2回くらい来てましたしね。

 ――でも、もうひとつの家庭というわけではなかった?

レイコ:私は彼の身の回りの世話もしないし。彼は来ると料理を作ってくれたりしていましたよ。仕事の話をしたり、映画を観たり。彼にとっては、夫とか父親とかの役割を果たさなくてすむ、もうひとつの素でいられる家庭だったのかもしれませんけど。そんなようなことを言ってたこともある。

 ――彼の妻からは直接連絡があったんですか?

レイコ:半年くらい前かな、ある日突然、携帯に電話がかかってきたんです。知らない番号だったけど出てみたら、「〇〇の妻です。あんた、うちの夫とつきあってるでしょ」って。焦って思わず切っちゃったんですが、すぐまたかかってきて、「逃げるな」って怒鳴られました。

 ――怖かったでしょう。

レイコ:けっこう強烈な感じの人だったから、すごくびびりましたね。「とにかく会え。会わないなら会社に言う」って高圧的に出られて。会う日だけ決めて、すぐに彼に電話したけどつながらない。あとから聞いたんですが、彼、妻に携帯を取り上げられていたそうで。

 ――それで、妻に会ったんですか?

レイコ:会いましたよ。約束の直前に、彼が公衆電話から連絡してきたんです。でも、「ごめん」って言うばかりで、具体的にどうしたらいいかは言ってくれなかった。

 ――妻はどんなタイプの女性でした?

レイコ:いやあもう、怖かった。先方がとってくれたホテルの部屋で会ったんですが、座るなり、「あんた、人の夫を取っておいて、どうやって落とし前つけるつもり?」って。怖かったです。

 「何年つきあったの?」と聞かれたから、「1年です」ってウソついたら、「へえ、うちの夫は7年って言ってたけどね」って。彼、全部、正直に話してるんですよ。なんだかんだ言って、奥さんには頭が上がらないんだなって思ったら、今までの7年間、なんだったんだろうと思った。

 ――結局、お金で話をつけたんですか?

レイコ:ええ。妻からの要求は300万。あわてて知り合いの弁護士に相談したら、裁判になってもそんなにとれないから、もっとねぎれますよって。「ねぎれる」っていう言葉にも笑いましたけどね。

 最終的には100万。奥さんとふたりで公証役場に行って証書を作りました。なんだか奥さん、慣れている感じでしたねえ。浮気していた若い女性からもとったみたいですしね。

 ――彼とはそれっきり?

レイコ:手紙が来ました。あれこれ言い訳が書いてあったけど、なんかもう、途中で読むのもイヤになりました。あの7年はなんだったんだろう……。この半年、そればかり考えています。気づいたら、こんな年になってしまったし、私は7年という歳月を無駄にしてきたんだろうか、と。

 ――なかなか気持ちを切り替えられないですよね。

レイコ:事業を興したいという夢も、なんだかしぼんでしまった。何も新しいことをやる気が起こらないんです。一時期は眠れない、食べられないで本当につらかった。今も会社の近くの心療内科に通っています。

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 最近、こういった話をよく聞く。既婚者同士であろうと女性が独身であろうと、相手の妻から訴えられたり直談判されたりするケースは珍しくない。それだけ、不倫が多いのだろうし、妻たちが我慢しなくなってもいるのだろう。

 7年間の不倫からの「嫁バレ」、ここから立ち直っていくのは大変ではあるが、人生はまだまだ続く。どう巻き直すか。人間力が問われるところかもしれない。

【亀山早苗の恋愛コラムガイド:亀山 早苗】

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