“離婚数”減少のウラ事情。「仮面夫婦」が増加しているワケ

 離婚数減少の裏でささやかれているのが、家庭内別居や仮面夫婦の増加。なぜ家庭内別居や仮面夫婦が増えているのかを解き明かすとともに、あなたの仮面夫婦度もチェックします。

■離婚数減少のウラ事情とは?

 日本の離婚率は2002年の約29万件をピークに徐々に減少しています。厚生労働省から発表された2013年の離婚件数は23万1383件です。

 それでは、日本全体で円満夫婦が増えたのかといえば、そうとも手放しには喜べないような気がします。私の主宰する恋人・夫婦仲相談所に寄せられる相談を見ると、最近では離婚よりも「隠れ離婚」、いわゆる「家庭内別居」や「仮面夫婦」を選択する夫婦が増えているように感じます。

 以前、とある情報番組の「仮面夫婦特集」にお声がけいただき、仮面夫婦の解説と、どんな事例があるか説明してきました。ゲストは、13年間仮面夫婦だったと告白された、タレントの田中律子さんでした。田中律子さんは仕事のため、世間体のため仮面夫婦を演じたそうです。

 では今、なぜ離婚でなく、仮面夫婦なのでしょうか?

■仮面夫婦が生まれる理由

 ここ数年は「熟年離婚」の増加が続いているなど、離婚する世代や理由もどんどん幅広くなっています。私の周囲を見回しても離婚経験者は珍しくありません。さらに、ドラマや映画の設定でも、主人公が離婚経験者やシングルマザーであったり、あるいは離婚そのものをコミカルに描くような内容のものもよく見かけます。

 また、婚活においても「バツイチ人気」といわれ、再婚市場がひろがるなど、かつてのように「離婚=人生の落伍者」のように扱われることもなくなっているといえるでしょう。

 それでもカップルが正式離婚に踏み切らない理由は、大きく分けて2つあると考えられます。

 1つ目の理由は「子ども」。「離婚することで子どもが不幸になる」「子どものために両親がそろっていたほうがいい」と考える方はまだまだ多いです。さらに最近では、離婚後に子どもが母親のほうに行ってしまうことが多いため、「どうしても子どもと離れたくない」という理由で別居や離婚を拒否する夫も増えているのだそうです。

 2つ目の理由は「経済力」。離婚後にシングルマザーになっても生活していけるだけの経済力がないことで、妻が離婚希望を持ちつつも家庭に留まっている例はかなりあります。一方で、最近では、男性のほうも昇給が思うようにできず、経済力が下がっている方も増えています。したがって、妻側が慰謝料をあきらめる、養育費の支払いが滞るなんてこともザラにあり、これがさらに離婚後の生活を苦しくする原因にもなっています。

■あなたの仮面夫婦度チェック

 だれしも、離婚しようと思って結婚をするわけではないのに、どこかで夫婦の心がすれ違うようになり、やがて見えてくる「離婚」という人生の分岐点。離婚予備軍である「仮面夫婦」に自分たちがどのくらい近いのか……。まずは以下の「仮面夫婦度チェック」で検証してみてはいかがでしょうか?

【仮面夫婦度チェック】

□1.用事のあるときにしか会話をしない

→雑談は人間関係の親密度のバロメーター。「必要なこと」しか会話をしない関係は危険

□2.一緒にご飯を食べない

→「相手を待たずに食べ始める」「家で食事をしない」という状態は要注意

□3.自分の生活リズムやスタイルを崩さない

→「相手の帰宅を寝ずに待つ」「早朝でもパートナーを玄関まで行って見送る」など、相手にあわせた生活リズムやスタイルはとりたくない。とっていないのは「すれちがい」の第一歩

□4.パートナーに対して無関心

→相手の持ち物や交友関係、趣味や好みなどが「どうでもいい」「興味ない」人は「仮面夫婦」予備軍

□5.パートナーと別れても子どもは手放したくない

→「離婚しても子どもと離れたくない」という心情も、仮面夫婦になる大きな理由のひとつ

□6.離婚によって経済的に困難になる

→シングルマザーが経済的に困窮しがちなのはいうまでもないが、最近は夫婦共働きの家庭が離婚した場合、夫ひとりの稼ぎでは養育費やローンの返済に困るような場合も多いのだとか

□7.面倒なことはしたくない

→離婚には結婚以上にパワーが要るもの。さまざまな手続きや交渉、周囲への根回しや説明などが面倒だという人は離婚よりも仮面夫婦を選ぶ傾向に

□8.良きパパ/ママ、夫/妻のイメージを壊したくない

→会社の同僚や両親、近所の人や友人などに、良き妻やイクメンのイメージを持たれている人ほど、そのイメージが壊れることを嫌う可能性も……

 いかがでしたか? 「yes」の多かった方は、仮面夫婦であるまたは仮面夫婦になりがちな可能性があるといえます。日々の会話など、ほんの少しやり方を変えるだけで夫婦の関係はまだまだ修復することができますよ。

 田中さんは、離婚してからのほうがパートナーとの関係がよくなってすっきりしたそうです。仮面夫婦を一生続けるか、離婚を決断するか、その天秤は人によってまったく違う揺れをすると思います。まさに人生の価値観が問われる状況です。仮面夫婦予備軍は早めの対処をするのがベストです。

【夫婦関係ガイド:二松 まゆみ】


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