濃い愛情の裏に濃い嫉妬心と独占欲! イタリアで本当にあった男と女の愛憎劇

■ラテンの国アモーレの国、イタリア恋愛事情
イタリアはアモーレ(愛)の国。とは、よく知られていることですが、実際は?……まったくもってその通り! 老若男女が日夜、愛に生きております。

道を歩いていようとも、車に乗っていようとも、ひと目も憚らずキスしたり抱き合ったり。毎晩会って食事を共にし、離れている日中だって数時間おきに電話。片時も離れていたくなーい! と、ラブラブラブリーでなんともうらやましい感じもしないでもありませんが、そんな濃い愛情の裏には、そう、濃いぃぃ嫉妬心、独占欲。黒い感情も隠されているものです。

特に、優しいと評判のイタリア人男性ですが、中には優しさを通り越して、激しい束縛、所有物扱い……etc。そんな濃厚な男性たちに、悩んでいる女性も多いようです。

また、独占欲や嫉妬心はイタリア女性もはなはだ強く、相手の男性に向かっているうちはご勝手にといったところですが、ひとたび、周囲の女性に向けられるようになると……ホントにはた迷惑! といったことも多々。

イタリアで起きた、もしくは起きている嫉妬や独占欲にまつわるお話をご紹介しましょう

■~Amore Criminale 恋愛犯罪 愛が殺意に変わるとき~
「秋葉原で無差別殺人」や「隣の女性をバラバラにしてトイレに流す」などといった無差別猟奇的殺人のニュースはイタリアではあまり聞きませんが、恋愛がらみの殺人事件! これは、よく聞く話です。

最近は、日本でも日頃の暴力に耐えかねて妻が夫をバラバラに……などと恐ろしいニュースも多発しているようですが、イタリアでは「夫(彼)が、妻(彼女)を嫉妬に駆られて殺人」。このパターンがありがちな事件簿。

イタリア人女性の嫉妬深さは映画「マレーナ」なんかでも垣間見ることが出来ますが、イタリア人男性も相当なもの? 「俺ってジェローゾ(嫉妬深いんだ)」と自分で認識してる男性も、実は、結構いるようで……。

【役に立つイタリア恋愛語講座・1】
□ジェローゾ(Geloso)=嫉妬・ジェラシーの意味。女性の場合は「ジェローザGelosa」になります。

イタリア国営放送局RAI3では、「Amore Criminale(恋愛犯罪)」という番組を毎週放映していました。実際に夫(彼)から受けた暴力・殺害事件をドキュメンタリータッチで紹介する番組で、身近な「よくある」実話だけに、かなりゾゾゾ……。

では、早速、放送されたストーリーの一例をご紹介しましょう!

■番組で紹介された恐怖の実例1
□アドリアーナの場合
アドリアーナ(19)はインターネットで、プログラマーをしている男性ミケーレ(26)と知り合った。二人はたちまち恋に落ち、一緒に住むことに。幸せ一杯の日々を過ごしていたある日、アドリアーナの妊娠が発覚する。ミケーレに報告すると、とても喜んでくれた……。しかし、それもつかの間。ミケーレの頭の中にある考えが浮かんだのだ。

「自分の子供ではないかもしれない」。

妊娠がわかり喜び合った二人だったが、翌々日、ミケーレの幻想はふくらみにふくらんで……。幻想的疑惑をかけられたアドリアーナ。口論から、やがて大喧嘩に発展し……。興奮がピークに達したミケーレは包丁を取り出し、アドリアーナを刺すに至った。彼女の下腹部を何度も何度も。アドリアーナは妊娠が発覚したばかりの赤ちゃんと共に、赤ちゃんの父親であるミケーレに殺されてしまったのだった。

※一度妄想に取り付かれた独占欲の強い男ってコワいですね……。

【役に立つイタリア恋愛語講座・2】
●ポッセッシーヴォ(Possessivo)=独占欲の強い、の意味。イタリア人男性を表現するのによく使われる言葉のひとつ。

■番組で紹介された恐怖の実例2
□フランチェスカの場合
フランチェスカは、劇場監督をしているブルーノと幸せな結婚生活を送っていた。しかし、結婚から数年経つと、ブルーノの帰宅が遅くなることが頻発。女の勘で、怪しいと悟るフランチェスカ。調べてみると、ブルーノが他の女性と関係を持っていることがわかった。

もめた末、ブルーノと離婚を決意したフランチェスカだったが、当人のブルーノは離婚を認めてくれない。強引に別居生活を始めると、ブルーノはフランチェスカに激しい暴力を振るうように……。

ある日の朝、喧嘩からまた暴力に。ブルーノは棍棒を使ってフランチェスカを激しく殴打。

数日後、フランチェスカは郊外のゴミ箱の中で、手足をしばられたまま血だらけで発見される。たまたま散歩していたヒトに助けられ、一命を取りとめたのだったが、激しく殴打されてからの記憶はまったくないと言う。

※スゴイ逆切れ? 「マスキリズモ」が残されているところもあるイタリア。浮気したのは男性なのに……。

【役に立つイタリア恋愛語講座・3】
●マスキリズモ(Maschilismo)=男尊女卑。意外なイタリアの一面でしょ?

■番組で紹介された恐怖の実例3
□マリアの場合
マリアは、ある青年パオロと知り合う。付き合い始めた二人は、イタリアのどこにでもいるようなカップルと同じく、お互いを束縛しあいながら、濃密な関係を築いていった。求めに求め合う濃厚な愛情に彩られた関係は、二人にとって幸せで心地よいものだったが、数年も経つと、マリアは閉塞感を感じずにはいられなくなった。一人での外出は禁止、行動はすべてチェックされる。パオロはマリアの愛情を失いたくないため、監獄に閉じ込めるように、マリアを監視するのだった。

そんなパオロから解放されたくなったマリアは、パオロに別れを切り出す。パオロは納得が出来ず、ストーカーまがいの行動に出始めた。陰に隠れ後を追い、しつこくつきまとった挙句……、新しい彼ができたマリアに殺意を抱き始める。

白昼の街中で、パオロはマリアに銃弾を2発。守ろうとした新しい彼も巻き添えになり、血まみれの路上に二人の死体が残されたのだった。

※激しい愛情という名の独占欲・嫉妬。「嫉妬するのは好きだから」「独占したいのは愛しているから」なんてのんきなこと言ってる場合じゃなくなることも……。

【イタリアガイド:デノーラ 砂和子】


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