プロポーズされない女性に足りないものは「本音を話す勇気」

最近の男性は、告白どころか、まったくプロポーズしないという。プロポーズされなくて困っている女子は昔からいたけれど、最近ますます増えているよう。

周囲にもいる。知人の35歳の同い年カップルは、付き合って3年目。はた目にはとても順調そうで、一般的にはそろそろ結婚のタイミングなのだけれど、なかなかそのときが訪れない。どうやら、男性にその気がなさそうなのだ。

■結婚の押しがなくとも、出産の押し

あるとき、そのカップルの男性のほう、Aくんの話を聞く機会があった。きっかけは、お酒の席で彼がこぼしはじめたグチともジョークともつかないエピソード。

みんなが「なぜ結婚しないのか?」と聞いたところ、最初は何だかしどろもどろして適当にゴマかしていたのだけれど……「彼女からの押しはあからさまなんだけどねぇ……」とつぶやきだした。押しとは「結婚についての押し」ではなくて、「出産の押し」なのだという。

彼女は「結婚したい」とは決して言わないものの、「子供を早く生みたい」が最近の口癖なのだという。それだけではない。自らの排卵日を調べて、彼に告げる。その日は、「早く帰ってこい」としつこく言うのだという。あるときは、彼が深夜帰宅すると、机の上に『35歳の出産』という本が置いてあり、「これを読んでおいて」というメッセージが添えられていたこともあったという。本の帯には、「高齢出産の厳しい現実と対策」という文字。

その話を聞いた男子たちは、彼女のあからさまな行動のエピソードに引きまくり。だけど、同じ女性としては「引く」わけもなく……、別な考えが頭を巡った。

■35歳の彼女の気持ち

35歳の彼女は、出産にアセリが芽生えている。出産したいから、あんな大胆であからさまな行動をとっていることは確かだと思う。だけど、数々の恋愛を経験してきた彼女にとって、それが男性に引かれる行動であることは百も承知だと思うのだ。心から、早く出産したい彼女にとって、それくらいで引く男なら失っても仕方ない。「引くなら引け!」みたいな気持ちで、思うがままに行動しているのかもしれない。

もうひとつ、30女のプライドとして「結婚したい」というよりは、「出産したい」のほうが言いやすいのかもしれない。

「いくつになっても女性って結婚したい病って収まらないんだね」と一人の男子がいうと、彼は大きく頷いて、ため息をついた。しかし、彼はそんな彼女の行動に引いたからプロポーズしないのではないらしい。彼女の巧妙な手引きにより、すでに彼女の両親にも会ったし、自分の両親に会わせる機会もあった。「結局は、結婚しなくちゃいけないだろうなぁ」と消極的なことを言う。みんながリアクションに困った顔をしているのを見て、「いやいや、彼女のことも結婚も、嫌ではないんだよ。でも思い切れないんだ」と彼。

■思い切れない彼の理由

よくよく聞きこんでみれば、彼にはまだやりたいことがある。今の自分の仕事にも人生にも疑問を持っているし、もっと新しい挑戦もしてみたいし、落ちつける気持ちにならないのだという。つまり、彼女や家族を養うという腹が決まらないというのが、プロポーズできない最大の原因だ。

でも、この先も冒険心は消えないだろうし、永遠の安定なんてない。彼女との間に愛と信頼関係があるのなら、とりあえず結婚してしまえばいいのに……と私なりにアドバイスしてみたものの、右から左。男性はどうしたって自分のタイミングで結婚したい生き物らしい。

では、せめて彼女にそういう気持ちを話してみたら? 「不安定になるかもしれないけど、それでもいいの?」と聞いて、彼女からのOKがもらえたら、ずいぶんと気持ちもラクになるし、彼にとっても結婚にリアリティが増すはずだ。

だけど、彼は「そんなこと言えない」という。「結婚して会社を辞めたい」が最近の彼女の口癖で、たぶん不安定な生活なんて望んでいない。彼の冒険を快く思わないことが明白だから。それはそれで、結婚したい女子としては正しい願望なのかもしれないけれど……。

■「出産」に見え隠れする女の自立心、女の計算

30代まで一生懸命働いてきた女性でも、男性に頼りたいものなのか。女の自立心なんて、流動的で揺れながら、少しづつ強くなっていく人もいれば、永遠に依存心が消えない人もいる。

彼は彼女の中に、「出産したい」をタテにしながら、依存したいという「女の計算」を感じ取っている。女の計算は、一概に悪いこととは言えない。けれど、その計算によって、自分の心の底にある本音(=弱み)をすべて話せていないし、自分の深い部分をゆだねられないことが、実は彼女へのプロポーズを躊躇する最大の原因なのではないかと気づいた。

男性に決断力がないといわれる時代。「プロポーズは女から」と腹をくくるくらいでちょうどいいと多くの人が言う。テレビでは、バツ3の芸人と結婚が決まった20代後半の女性が、自分から4度もプロポーズしたというエピソードを語っていた。「何度も失敗しているから結婚は……」と、躊躇する彼に向って彼女は説得を続け、「私が幸せにしてあげるから」とピュアでストレートな気持ちを伝えた。その正直さと惚れこみ力に彼も動いた。

弱り迷っている男心を動かすのは、案外、シンプルなこと。小手先の計算よりも、腹をくくったピュアな愛情なのかもしれない。

【恋愛ガイド:芳麗】

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