【不倫を法律で考える!】 既婚と知らずに恋しても罰があるの?

このところ、さまざまな有名人の不倫ニュースが騒がれていますね。
ゲスだの何だのとやたら世間から攻撃を浴びてしまう「不倫」
仕事や家族をも失ってしまう可能性がある「不倫」
それでもハまる人が後を絶たない(?!)のは、よほどの刺激や悦びがあるのでしょう。なんていうと、
「刺激とかじゃない、私は本気で恋してるの。最初は彼が既婚者だって知らなかった…途中で分かったからって嫌いになんてなれない」
そんな風におっしゃる方もいます。
心情的には分かるような気もしますが、法律的な観点からみるとどうなのでしょう?
既婚だと知らずに付き合ったとしても何か罪に問われるのでしょうか?

今回は、実際の例を元に不倫を法律的な認識や判断から考察してみたいと思います。
題して“不倫を法律で考える”!!

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妻子ある男性との婚約は有効ですか?

『妻子ある男性と婚約してしまいました。結婚を具体的に決める時になって既婚者だと知りました。彼は離婚するから待って欲しいというのですが、信じて待つべきですか?私たちの婚約は有効なのでしょうか(アルバイト・20代前半)』

婚約がどんな形のものだったのか分かりませんが、基本的に”婚約とは男女が誠心誠意夫婦になろうと約束すること”。
両方の側に真剣な結婚の意思が必要ですし、その婚約が保護されるためには法律に反していないことが大前提です。
妻のいる男性が別の女性と婚約することは、一夫一婦制をとり重婚を禁止する日本の社会秩序に反するため、その約束は公序良俗に反するものとして無効になります。
ただし、妻帯者の男性に独身であると嘘をつかれ肉体関係を結んでしまった女性が慰謝料を請求することはできます。
つまり、ここ(既婚と分かった時点)で彼と別れれば、女性側が罪に問われるといったことはありません。

問題になってくるのは「離婚するから待って」という男性の言葉ですが、忘れてはならないのは、離婚は、(法律上の離婚原因がある場合を除き)相手が離婚届に署名捺印してくれないかぎりできないものだということ。
別居して事実上離婚の状態にある場合でも、相手が既婚者だと知りながら付き合いを続けていると、妻から損害賠償請求を受ける可能性が出てきてしまいます。その額はおおよそ100万?300万だとか!

「婚約は有効ですか?」に対する答えとしては、彼がきちんと離婚してからの婚約でない限りは無効ですと言わざるを得ません。
だからって…簡単に別れられない、という方について次項でお話します。

既婚者と暮らすのは罪なんですか?

『奥さんが離婚してくれないまま彼と暮らしはじめました。戻る気はないという彼の気持ちは信じますが、子供も欲しいしこれからが不安です。この生活を続けていて大丈夫ですか。(OL・30代)』

妻帯者と関係を持ち続けると損害賠償の対象になることは前項に書きましたが、夫婦関係が破綻して別居状態になっているなどの状態で内縁関係を生じたのであれば、法律上の妻に対する損害賠償責任は問われないこともあります。

それに、内縁のよう事実上の婚姻でも犯罪には問われません。ただし!
法律がこのような関係を望んでいないことは明かといえます。
なぜなら様々な不利益があるから
事実上の離婚状態であっても、夫の財産を相続するのは法律上の妻であり、内縁の妻ではありません。(財産を受けつぐには、生前贈与を受けたり、遺言をしてもらう必要があります)
また、夫が妻から婚姻費用などの分担請求を受けた場合、内縁の妻の生活費は考慮されないのが原則です。

また、内縁関係の男女に生まれた子供についてですが、認知されている場合(父親が認知届を提出)は、父の財産を相続することはできます。ただし法律上の妻との間に子供がいる場合は基本的に相続分はその二分の一とされています。

姓についても、父の姓を名乗れはしますが、そのためには家庭裁判所の許可が必要となります。父の氏になってはじめて戸籍に入れます。認知されていない場合は、父との間には法律上の親子関係はありませんから、父の姓を名乗ることはできませんし、財産を相続することもできません。
また、内縁が解消されてしまうと、養育費の支払いも求められません。

「この生活を続けていて大丈夫ですか」、に対する答えとしては、大丈夫とは言い難い部分が多いですね。
妻からの損害賠償請求を受ける可能性に加え、その状態で子供が生まれると子供にも不利益が多くあります。

今回のまとめ

いかがでしょうか?
不倫=倫理にあらず、ですから当然良い事ではないのでしょうけど、法律的に観てもいい点はほとんどありませんね。
罪悪感や世間からの批判だけでなく、物理的に打撃や不利益を受けることを覚悟しなければならないようです。
それでも恋を断ち切れずに迷われる方は、男性が本当に離婚に向けて動いてくれるかどうか、その態度で彼の真意を見極めるのも一つの指標かと思われます。

 
参考文献 「結婚・離婚Q&A」 東京南部法律事務所 (株)日本評論社

Written by mami

Photo by Oleh Slobodeniuk

 

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