△例①「大丈夫? 私でよかったら話聞かせて」
彼の方が話をしてきたなら聞いてあげればいいのですが、そうでなければ、どうしたの? 何があった? なんて聞かない方がいいです。
話すことで気を晴らす女性と違い、男性は弱っているところを見せたがらないものです。どうした? と、聞けば聞くほど相手は引いていきます。
もしも彼の方から話してきたとしたら、その場合は大げさなほど共感してあげること!
これはカウンセリングでも使われる手法で、相手が悲しんでいる以上に悲しみ、怒っている以上に怒ることで、相手は「共感してもらっている」と感じ安心します。
△例②「今日はじゃんじゃん飲もう!」
では、直接的なことには触れず、悩みを忘れられるような言葉を掛ける方法が最善かというとそうでもないんです。
パーッと行こう! 朝まで付き合うよ!! なんて良さそうな励ましに聞こえますが、こと仕事に関して男性が求めているのは、モヤモヤした気持ちをただ発散することではありません。
「飲んで忘れよう!」で済むはずないですからね。
むしろ「彼女にとっては所詮人ごとなんだよなあ」…と、寂しい気持ちにさせてしまうかも。
似たもので、「頑張れば、次は絶対うまくいくって」
という言葉もよく使われますが、なんだかいい加減な感じがしませんか?
だって彼が「頑張ったのに失敗した」としたら…能力がないみたいじゃないですか。
友達ならありかもしれないですけど、本命の彼女としてはバツでしょう。
○例「運が悪かった」「課題が難しい」
「原因帰属理論」といって、物事で失敗する原因を4つに分類した理論があります。
すべての失敗の原因は、①能力がない、②努力が足りない、③運が悪い、④課題が難しい、という4つのどれかにあてはめられる、というもの。
ただこの場合、①や②を原因にすると、彼をよけいに落ち込ませたり、怒らせてしまうことになりかねないですよね。
ですから、「運が悪かっただけだよ」、「ちょっと難しすぎたんじゃないかな」というように、外的な理由に落としこんであげるのが良さそうです。
大きな原因は彼自身にあるのではない、というフォローの言葉は彼に元気を与えます。
冒頭でお話した映画の中の「あなたの価値が分かっていないのよ」というセリフをくっつけて話せば最強でしょう。
「運が悪かったのよ。それにその上司、あなたの価値が分かってないのよ」
「ちょっと難しすぎたのね。でも乗り越える実力はあるのに彼らはあなたの価値がわかってない」、という風に。
おわりに
いかがでしょうか?
もし落ち込んでいる彼が何も話してくれなかったり、ほっといてくれ、というなら、黙ってほっといてあげるのが正解です。
女性なら、「ほっといて」は「ほっとかないで」の裏返しだったりしますが、男性は言葉通りに受け取っていいんです。
心配で寂しい気持ちは表に出さず、一人になりたい彼氏をほっておいてくれる女性をこそ、男性は”理解ある彼女”として愛することが多いようです。
参考文献
「恋愛心理学」 植木理恵 青春出版社
Written by mami
Photo by curtismacnewton